CASE9
医療施設
さんだリハビリテーション病院
- 所在地:
- 兵庫県三田市
- 構造:
- 鉄骨造
- 延床面積:
- 4,476m2
- 竣工:
- 2016年4月
- 用途:
- 回復期リハビリテーション病床(69床)
兵庫県三木市において、早くから「みきやまリハビリテーション病院」を立ち上げ、県内におけるリハビリテーションの先駆けとされる医療法人社団和敬会様。隣接する三田市には回復期リハビリテーション病院がなかったことから、他の医療機関や行政からの要望に応え、新たな病院を開設されました。
計画のポイント
利便性の高い兵庫県企業庁所有の土地を建設地に選定
市内の主要道路沿いに位置する、三田市が地区計画で医療・介護や健康を促進する開発エリア内に兵庫県の企業庁が所有する約2,000坪の土地情報を入手。大和ハウス工業が交渉から契約までを約1ヶ月という短い期間の中でスピーディにサポート。新病院の建設地に選定されました。
L字型で2階建ての建物は、その中央部分にエントランスを設けました。直線と曲線を融合させた上質な外観デザインです。
リハビリテーション機能を全面に出した施設づくり。
新病棟は、全69床の病床を備えるとともに、5mの高い天井と2面をガラス張りにし、開放感あふれる空間設計が施された機能訓練室を設置。また、屋上にはさまざまな形状の床面を歩くことで、バリエーション豊かなリハビリを行えるスペースが設けられました。
さまざまな床形状のシチュエーションが体験できる機能訓練が可能な屋上のリハビリパーク。周囲の緑豊かな風景が見渡せます。
リハビリ効果を高めるゆとりある病室。
大きめの窓で、外光をふんだんに取り入れる明るい各病室。特に個室は「リハビリ以外の日常の時間でも、気軽に身体を動かしてもらいたい」という思いから、18m2とゆとりある空間設計となっています。また、建物本体は、将来的なニーズにも対応できるよう、増床可能な設計となっています。
病室は、4人部屋と個室を設定。室内は、患者様に落ち着いて過ごしていただけるよう、木目調で統一しています。
お客様の声
三田市初の回復期リハ病院の誕生は、
広域にわたる医療貢献の第一歩です。
医療法人社団和敬会 さんだリハビリテーション病院 理事長 足立憲昭様
今回、三田市の地域住民の皆様や市内の医療機関、行政の要望に応えるため新しく病院を開設いたしました。三田市と三木市は、隣接しているものの直接結ぶ鉄道はなく、自動車での移動もアクセス性は良いとはいえません。三田市の基幹病院である市民病院の退院患者様のほとんどが神戸市など市外へ流出しているとのこと。新病院「さんだリハビリテーション病院」は、こうした皆様にとって、きっと貢献できる施設になると確信しています。
施設計画にあたって、私たちがこだわったのが「動線」。スタッフのみならず、入院患者様にとって動きやすく使い勝手の良い設計を提案いただきました。また、大空間の機能訓練室は、足を踏み入れた瞬間、その開放感や設えに驚かれるのではないでしょうか。景色の良い屋上では、さまざまな床形状のシチュエーションで機能訓練もできます。
建設中より注目度の高い建物であったと同時に、市の広報等の協力もあり、オープン前に施設基準をクリアできる人員を集めることができました。新しい病院、しかも回復期リハ病院であることは、地域に強いインパクトを与えたのかもしれません。また、院内には24時間対応の保育所を設けました。これは、看護師やセラピストの定着に必要不可欠な設備です。
今後は、回復期リハ病院として他の医療・介護施設と連携を高め、地域における確かな信頼の構築を目指し、地域包括ケアの実現にも尽力していきます。そして近い将来、三木市同様、この三田市内においてもこの病院を核に、訪問医療に積極的に取り組んで参ります。