(1)消防法施行令の一部改正について
消防法施行令の一部を改正する政令(平成19年政令第179号)が平成21年4月1日に施行されることに伴い、『消防法施行令改正(平成21年4月~)に伴う障害者関連施設に係る消防設備の設置義務』の取扱いに変更が生じることとなる。
具体的には、ケアホーム事業所を構成する個々の共同生活住居において、障害程度区分4以上の者が概ね8割を超える場合には、自動火災報知設備及び消防機関へ通報する火災報知設備が必要となるとともに、延べ面積が275m2以上の場合にはスプリンクラー設備の設置が義務付けられることとなる。このほか、障害者支援施設のうち障害程度区分4以上の者が概ね8割以上のものや障害児の入所施設については、スプリンクラー設備は275m2以上、自動火災報知器及び消防機関へ通報する火災報知設備は規模に関わらず設置が義務付けられることとなる。
これらの消防設備の整備については、既存のものは、平成24年3月末までの経過措置が設けられているところであるが、平成21年度においても、利用者の安全確保を図る観点から、社会福祉施設等施設整備費補助金等により優先的に国庫補助を行うとともに、延長・積み増しを行う障害者自立支援対策臨時特例交付金(障害者自立支援基盤整備事業)においても消防設備の整備を補助対象とする予定である。
地域で障害者が自立して暮らせるようにするという障害者自立支援法の理念を実現していくためには、住まいの場の確保が必要であり、とりわけグループホーム及びケアホームの整備・拡充が重要となる。
※グループホーム・ケアホームに対する消防法令の適用については、グループホーム学会のホームページにQ&A等の情報が掲載されているので参考にされたい。
http://www.gh-gakkai.com/index.html
<資料の出典元>:平成20年12月25日開催障害保健福祉関係主管課長会議資料 7-3より
対象施設 (「」部分は改正により追加。)
【入所施設(障害児・重度障害者)、ケアホーム(重度)】
スプリンクラー設備 | 自動火災報知設備 | 消防機関への通報装置 | |||
---|---|---|---|---|---|
改正前 | 改正後 | 改正前 | 改正後 | 改正前 | 改正後 |
1000m2以上 (平屋建てを除く) |
275m2以上(※) | 300m2以上 | 全ての施設(※) | 500m2以上 | 全ての施設(※) |
対象施設 (「(※)」部分は改正により追加。)
【消防法施行令の別表第6項(ロ)以外(通所施設、グループホーム等)】
スプリンクラー設備 | 自動火災報知設備 | 消防機関への通報装置 | |||
---|---|---|---|---|---|
改正前 | 改正後 | 改正前 | 改正後 | 改正前 | 改正後 |
6000m2以上 (平屋建てを除く) |
300m2以上 | 500m2以上 |