厚生労働省は、年金特別会計の2017年度収支決算を発表。時価ベースでの収支では、会社員らが加入する厚生年金が10兆4,479億円の黒字、自営業者らが加入する国民年金が2,729億円の黒字だった。いずれも2年連続の黒字で、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)による公的年金の運用が引き続き好調だったことが寄与した。
GPIFの17年度運用益(手数料などを除く)は10兆290億円で、前年度の7兆8925億円を上回った。内訳は厚生年金が9兆4,398億円、国民年金が5,892億円。世界的な景気拡大により、17年4~12月期に国内外で株価が上昇し、運用益を伸ばした。
17年度末の年金積立金残高は、厚生年金と国民年金の合計で164兆1,245億円となり、01年度に市場運用を開始して以降、過去最高となった。内訳は、厚生年金が154兆9,035億円、国民年金が9兆2,210億円。