平成23年3月11日、東日本大震災が発生しました。この日をきっかけに、日常の防災に対する考え方が変わった方も多いのではないでしょうか。万が一の時に備えて、防災グッズの準備や、ご家族や身近な人と災害が起こった時にどう行動するか相談はしていますか?まだでしたら、これがいい機会です。いざという時、何か準備し忘れたり、伝え忘れがないように少しずつご準備を!
家で災害に備える
(1)初期行動の確認
防災グッズをすぐ取り出せるように保管場所を確認したり、電気・ガスの元栓を締めるなど防災時の初期行動をイメージしておきましょう。
(2)持ち出し品リストの作成
家族構成によって必要な物が変わるのでリストにしておきましょう。ご高齢の方がいらっしゃったら常備薬や処方箋、老眼鏡などを忘れずに。幼児がいるご家庭なら粉ミルクや離乳食、おむつも必要です。
防災グッズをリストに沿って揃え、保管場所も家族で確認。
家族が出かけて離ればなれの場合に備える
(1)避難場所の確認
避難場所には「一時(いっとき)避難場所」と、同時多発火災時などに避難する「広域避難場所」があります。地方自治体の窓口やホームページで確認し、どういう場合にどこで集合するのか情報を共有しておきましょう。
(2)連絡手段の確認
安否連絡にはNTT災害伝言ダイヤル(171)が便利です。東日本大震災ではTwitterなどのSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)も活躍しました。何を使うか決めておいたり、Twitterなどを使えるようにしておくと安心です。
学校や公園など、指定の避難場所を確認しておきましょう。
三菱総合研究所の再現シミュレーションによると、3月11日の東京都では当日に帰宅できなかった帰宅困難者が約162万人に達したと計算されたそうです。内閣府では、外出先から自宅まで10km以上ある外出者は、帰宅時、自宅までの距離が1km遠くなるごとに約1割が帰宅困難となり、20kmを超えるとほぼ全員が帰宅困難者になると試算されています。
帰宅難民になった場合に備える
(1)帰宅ルートの確認
会社から自宅まで安全に帰宅できるルートを調べましょう。インターネットのMAPサービスでルート検索すると距離や時間がわかり、印刷すれば帰宅マップに。有料のMAP作成サービスや市販の帰宅支援マップも便利です。できれば実際に一度歩いてみることをおすすめします。
(2)帰宅時の準備
机やロッカーには軍手やマスク、レインコート、懐中電灯、携帯ラジオなど最低限の防災グッズとスニーカーを、机の引き出しには飴やビスケットなど非常食になるおやつと水を常備しておきましょう。
会社にも防災グッズや水などを準備しておくと安心です。
ご家族と同居している方も、一人暮らしの方も、また故郷のご両親や離れて暮らすお子さまとの間でも、非常時に備えて避難場所や連絡手段をお互い確認しておきましょう。安心安全は、普段の備えがあってこそです。
気になっているけど防災グッズをなかなか揃えられなくて…という方は、家にある身近な日用品で代用する方法を覚えておけば、災害時にきっと役に立つはずです。我が家は準備万端です!という方には、ちょっと変わった防災グッズをご紹介します。
- ゴミ袋
頭と腕を出す穴を開ければ、防寒着にもレインコートにもなります。 - コンビニ袋
断水時にポリタンクとして利用。水洗トイレや、タオルと組み合わせて紙おむつの代用品としても便利です。 - 食品用ラップ
食器に巻いて使えば、使用後はラップは外すだけで洗わずに済みます。気密性が高いのでケガの止血や、骨折した時に添え木を包む包帯代わりにも。寒い時は、体に新聞紙を巻き、上からラップを巻いて保温しましょう。
- ガムテープ
救急セットがない時の止血に。また、ドアや壁に貼ると目立つので、油性マジックで連絡先や避難場所を書いて知らせるメモ代わりとしても重宝します。 - 犬猫のトイレの砂
吸水性や消臭性があるので、断水時に人用のトイレとして使えます。 - 金属製のボウルや洗面器
鍋やヘルメット、助けを呼ぶ警鐘にも。 - 冷凍庫の製氷ボックス
普段から氷をいっぱい作っておけば、断水時でも飲み水が確保できます。
救急バンダナ(成人・小児用)
東京防災救急協会2005年版ガイドライン対応です。
携帯していると、実際に心肺蘇生などを行う場合、手順が確認できます。
ケガの手当用として、三角巾・包帯の代用品として使用できます災害時用水電池(3本セット)
日本協能電子
本体の穴に水を入れると発電する単三型電池。未開封で長期保存(保存は20年未満)OK。放電容量は最大400mA程度。
※ポケットラジオやLED懐中電灯など消費電力が少ない機器にご使用ください。
本棚サイズの緊急持ち出しセット。
LLL ブックシェルフ「水とツールキット」株式会社ロゴスコーポレーション身近な本棚に常備できるA4コンパクトサイズに抗菌加工済の水タンクと、ナイフ、スプーン、缶切りなどが一つになったセットです。
家に防災専用のグッズがあれば、それにこしたことはありませんが、日用品をストックしておくと非常時にも使い回せます。
また、非常食を備蓄していても、いざという際に賞味期限が切れていることもありますので、普段のお料理に使う缶詰や乾麺などを多めにストックして、「日常用」兼「非常用」で備えましょう!
防災グッズの準備や、非常時の行動についての情報確認とあわせて、住まいの防災対策も見直してみませんか?住まいの専門家としてこれまで大和ハウスがご提案・実現してきたことの中から、災害に備えて今暮らしている住まいでできること、気をつけておきたいことをご紹介します。
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避難しようとした時、収納棚からモノが落ちるとスムーズに避難できません。また、寝室にタンスがあると倒れてきた時に危険です。できれば納戸やファミリークローゼットなど独立したスペースを設けてタンスを納め、寝室や避難動線上に収納を置かないようにしましょう。
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戸建住宅の場合、家族の寝室が上下階に分かれているなら同一フロアに。災害時に助け合って避難できます。
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太陽光発電システムがあれば、停電時でも必要最低限の電力が確保できます。エコキュートのお湯は、生活用水として最大約4日※利用できます。また、雨水利用タンクがあれば、断水時のトイレなど生活用水として使えます。
※エコキュート370リットル、4人家族(洗濯など20リットル/人・日)の場合
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キッチン周りには、備蓄と日常的な食品庫を兼ねたスペースを。特別な保存食を用意するのではなく、普段の生活の中で一定量の食料をストックするローリングストック法で、食料を無駄なく備蓄しましょう。
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マンションの場合、停電や災害でエレベーターが止まると、重い飲料水を持って高層階まで階段を上り下りするのは大変な重労働です。家族の数日分の飲料水を確保しておきましょう。また、地域によっては「防災力強化マンション認定制度」があり、非常用マンホールトイレやかまどベンチ、防災倉庫など、被災時の生活に役立つ施設や物資が備えられています。今後はマンション選びにおいて防災力という項目も重要視されるかもしれません。
太陽光発電システムは、停電時の電力源としても活躍。
エコキュートの貯湯タンクの湯(水)は生活用水に利用可。
食品庫には、1週間以上の水や食料の備蓄食料を。
住まいの防災対策はいかがでしたか?安全安心な暮らしのために、ご自宅でできることがあれば、ぜひ今日から取り入れてみてください。
「xevoK(ジーヴォ・ケイ)シリーズ」は、東北地方(青森県、岩手県、秋田県、宮城県、山形県、福島県)にお住まいの方、もしくは関東地方で罹災証明※を取得された方を対象とした戸建住宅新商品です。※自然災害などにより住宅などが損壊した場合、自治体が一定の基準にもとづき判定し、証明するもの。