散らかる服を片づけたり、ストック品を補充したりと、日常生活には「掃除」「料理」「洗濯」などの家事の枠に収まらない「名もなき家事」が存在します。一つひとつは小さなことでも、一人に偏ると大きな負担になりがち。そこで、家族みんなで家事を丸ごとシェアする環境をつくりませんか。
家事シェアを実現する
2ステップ
“自分のことは自分でできる”仕組みづくり
「家事シェア動線」で無理せず自然に片づけよう
まず大切なのは、「自分のことは自分でする」こと。動線や設備の工夫によって、身の回りのことが自分自身でできるようになります。例えば、帰宅後洗面所や収納場所を通ってリビングに向かう間取りなら、かばんの収納から手洗い・うがい、着替えまでを自然に済ませられ、脱いだ服や荷物がリビングに散らかりません。
〈帰宅後の家事シェア動線〉
靴はすぐにしまって、玄関すっきり
帰宅したら、「自分専用カタヅケロッカー」の出番です。まず靴や荷物を片付け、一番先に帰宅した人が仕分けしてくれた郵便物を受け取ります。
自分専用カタヅケロッカー
玄関に各自の荷物を収納できるロッカーを設置。小さな子どもでも、自分の荷物を帰宅後すぐに片づけられます。
手洗い・着替えをひとまとめ
すぐリビングに向かうのではなく、「ファミリーユーティリティ」のハンガーパイプに上着を仮置き。
動線上に洗面所があるので、自然とうがい・手洗いができ、清潔習慣が身につきます。
部屋着に着替えて、脱いだ服は洗濯かごへ。
ファミリーユーティリティ
帰宅後は洗面で手を洗い、ここで部屋着に着替え。洗濯と着替えのスペースを1か所にまとめることで、効率的に洗濯家事を行えます。
清潔な状態でリビングへ
リビングに入るときには、荷物や服はすっかり片づいた状態に。花粉やウイルスを持ち込みにくくなるのもうれしいポイントです。
“家族みんなで家事参加”を習慣に
「情報シェア」が家事シェアへの近道
名もなき家事を含めた一連の家事プロセスを家族みんなが理解することで、子どもも家事に参加できるように。家事の状況を情報シェアボードで情報共有すれば、効率的に家事をシェアしやすくなります。掃除道具をリビング近くにまとめて収納したり、洗濯物を分別できるかごを用意したりするだけで、それぞれが忙しい中でも少しずつ家事を分担する「家事のリレー」ができるようになります。
情報シェアボード
みんなが目に付くリビングの中心に情報シェアボードを設置。買い出しの必要があるストック品を書き出しておけば、手の空いている人で手分けして補充可能です。
食材ストッカー
水やビールなどのストック品や、子どもが自分でつくりやすい即席ラーメンなどは、キッチン横の食材ストッカーにまとめて保存。作り置き料理はふせんを貼って冷蔵庫に。子どもでも料理の準備がしやすく、個別に食事する場合にもスムーズです。
洗濯物分別スペース
ラベリングした複数のかごを用意しておき、服を脱ぐタイミングで各自が洗濯物を分別します。あらかじめ分別しておけば、誰でも洗濯機を回しやすくなります。
ライフストレージ
掃除道具をリビング近くのスペースに収納すれば、思い立った瞬間、すぐに掃除に取りかかれます。予備のティッシュなど日用品のストックもここに保管しておけば、在庫を一目で確認できます。
住まいにひと工夫するだけで、家族の行動は変わります。また、家族みんなで家事に取り組むため、コミュニケーションが増えたり、子どもの自立心を育んだりする効果も期待できます。「名もなき家事」を含め、家事を「家族ゴト」としてみんなで取り組み、ゆとりある暮らしを実現しませんか。
2021年10月現在の情報となります。