スマートホームとは「IoTやAIの技術を活用して家庭内の電化製品や住宅設備をインターネットでつなぎ、
スマートフォンやスマートスピーカーで遠隔操作や情報共有ができる便利な住まい」のこと。
ロボット掃除機や照明、エアコンをインターネットにつないで音声で操作したり、
玄関ドアを遠隔操作して締め忘れを防いだり、
電気やガスの使用量をリアルタイムで確認したりといったことができます。
ダイワハウスではスマートホームについてアンケートを実施しました。
調査時期 | 2022年9月20日~9月30日 |
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調査対象 | My House Palette メールマガジン会員 |
有効回答数 | 497件 |
調査方法 | My House Palette メールマガジンでのアンケート |
Q1. スマートホームという言葉を知っていますか?
「よく知っている」(22%)、「言葉は知っているが、詳しくは知らない」(62%)を合わせると、8割強の人がスマートホームという言葉を認知。しかし、スマートホームで具体的に何ができるのか、どんなところが便利なのかについては、知らない人が多い様子です。
では、実際の導入状況はどうでしょうか?
Q2. スマートホーム家電や設備を導入していますか?
(複数回答)
※セットトップボックスとは、ChromecastやFire TV Stickなどの映像出力機器のこと。
また、スマートリモコンはネイチャーリモなど赤外線リモコンを中継するハブ機器のことをさす。
スマートホーム家電や設備ですでに導入しているものについて尋ねました。
最も多かったのが、音声のみで音楽を再生したり情報を検索できたりする「スマートスピーカー」と「ロボット掃除機」(いずれも18%)でした。次いで、おうち時間充実のために導入した人も多いと思われる「セットトップボックス(ChromecastやFire TV Stickなどの映像出力機器)」(11%)と続きました。ペットや高齢者の見守り、防犯対策に便利な「ネットワークカメラ」(8%)という回答もありました。
一方で、6割の人は「導入しているものはない」と回答しています。
Q3. 使ってみて便利だと感じますか?
何らかの機器や設備を導入している人に感想を聞きました。「とても便利」(34%)、「便利」(48%)を合わせると、8割の人が好意的な回答をしています。その理由も見てみましょう。
「とても便利」「便利」と答えた人
- ペットの自動餌やりとネットワークカメラを使用しているが、不在時でも様子が見られて安心
- 外出先からエアコンを操作できるので、帰宅時に夏は涼しく、冬は暖かい
- スマートスピーカーは料理や子どもの世話をしながら声だけで使えるのでとても便利。家を出る時に雨が心配な場合はすぐに天気を調べて、洗濯物を取り込んでから出掛けられる
- 仕事に行っている間にロボット掃除機が掃除を済ませてくれる幸せ
さまざまな回答がありましたが、外出先からスマートフォンで操作できるエアコンが便利という回答が目立ちました。ロボット掃除機やスマートスピーカーを使いこなしている人も多いようです。
「どちらともいえない」「便利ではない」「まったく便利ではない」と答えた人
- 子どもが小さいと外出先でスマートフォンを操作してお風呂にお湯を張り、床暖房を暖めておけるのが便利。スマートロックは最初こそ使っていたが、セキュリティに関して一部信用できず通常施錠にしている。全てのことをスマートホーム化して片づけるのは私個人としては違うと思う
- スマートフォンで操作できる炊飯器、オーブンレンジを使用しているが、実際にスマートフォンで操作するのは時間と気持ちに余裕があるときだけ。日常的には手動でボタン操作している
- あまり使いこなせていないから
「使いこなせていないから」「使い方がわからないから」といった理由が多かったようです。「便利なものはこれからも引き続き使いたいが、全てを便利にするのはどうかと思う」という回答もありました。
Q4. 導入前と導入後で生活がどのように変わりましたか?
- スマートスピーカーで情報を入手できるので、家族全員スマートフォンを見ることが減った
- ロボット掃除機が動きやすいよう家具の配置を変更し、床に物を置かなくなった
- スイッチに手が届かない4歳の子どもも、スマートスピーカーに話しかけて電気をつけたり、天気予報を聞いて幼稚園の準備をしたり(傘や長靴など)自分でできることが増えた
- 家事の負担が減って気持ちに余裕ができた
- 常に家の温度を管理できる。高齢の母親の熱中症予防に役立った
- ほぼ毎日ネット配信の映画やドラマを見るようになった
- 生活は便利になったが、「手放せない」ほどではない
- ロボット掃除機に頼っているので拭き掃除を怠けてしまい、机の上やテレビの画面がホコリで汚れていても気にしなくなった
- 必要不可欠と感じるが、依存してしまっている部分もあり、ないと不安になる
- いろんな音楽がすぐに聴けるので、子どもを芸術に触れさせられる
- スマートフォンで電気使用量が管理できるので、以前に比べ節電意識が高まった
暮らしが快適になった反面「機器に依存してしまう」「ホコリが積もっていても気にならなくなった」といった変化も見られました。その他、家事負担が軽減されてその時間で他のことができたり、気持ちに余裕が生まれたりと、良い変化を実感する声も多数ありました。
Q5. 今後導入してみたいスマートホーム家電や
設備はありますか?(複数回答)
※セットトップボックスとは、ChromecastやFire TV Stickなどの映像出力機器のこと。
また、スマートリモコンはネイチャーリモなど赤外線リモコンを中継するハブ機器のことをさす。
実際の導入状況と同様に「ロボット掃除機」(37%)が最も多い結果に。次いで、「インターネット経由で制御できる給湯器、ドアロック、インターホン、シャッター、換気システム、エネルギーシステム 」(31%)、「インターネット経由で制御できるエアコン、カーテン」(29%)、「スマートスピーカー」(26%)の順となりました。
家事の中でも頻度が高い「掃除機をかける」という行為をロボットに丸投げできるロボット掃除機は、スマートホーム家電の中でもニーズが高いようです。これからマイホームを検討されている人にとっては、ドアロックなどの住宅設備や、エアコン、カーテンのスマートホーム化も気になる様子です。
一方で、「導入してみたいものはない」(5%)、「導入したくない」(9%)と答えた人の理由が気になります。
- 特に利便性を感じない
- インターネットに依存したくない。
- 誤動作、乗っ取り等が心配だから
- 初期費用がかかりそう
- 自分で動く方が好きでリモコンもエアコン以外は使っていない。高齢になったら便利な機能だと思うが、便利過ぎると自分で動けない人が増えそうな気がする
- 認知症予防のために手間が掛かるものを残しておくことも大切
- 使いこなすことができなさそう。考える力や記憶する力が弱くなる
導入をためらう意見としては、「現状で特に不便性を感じない」という回答が目立ちました。スマートホーム家電や設備は使ってみればその便利さを実感する人が多数である反面、導入前は便利さがイメージできず、「なくても困らない」と感じるのかもしれません。
一方で、人の手間を省いてしまうことに危機感があり、導入をためらう人も一定数いました。
Q6. 「こんなところがスマートホーム化したら便利だな」
と思うものは?
「あったらいいな」と思うスマートホーム家電や設備のアイデアについて聞きました。
- 帰宅したら夕飯ができている装置
- ペットの排せつ物の自動処理
- 電気、ガス、水道の使用量がリアルタイムに把握できて節約につながるシステム
- 災害発生時の安否情報の通知
- 冷蔵庫内の定番商品の残量表示
- 施錠・解錠が音声認識操作できる玄関ドア
- 24時間快適な室温度に自動調整してくれるエアコン
- 介護度合いに応じて段階的に調節できるスマートホーム
- シャッターの開閉
- その日の行動予定を逐一教えてくれるスマートスピーカー
- 独居高齢者が倒れたら知らせてくれるシステム
- 洗濯・乾燥、たたむところまで自動でやってくれる洗濯機
時間短縮に効果を発揮し、安心・安全に暮らせる設備や機器のアイデアがたくさん挙げられました。中には、近い段階まですでに実現しているものもありそうです。
まとめ
住まいの設備や家電をインターネットと接続しスマートホーム化することで、不在の間に家事を進めたり、情報を共有したり、音楽や映画を鑑賞できたりと、快適な生活が実現できるでしょう。しかし、便利だからとやみくもに導入しても、使いこなせなかったり利便性を感じられなかったり…ということもあるので、メリット・デメリットをよく検討した上で、家族構成やライフスタイルに合うスマートホーム化を進めてみてはいかがでしょうか。