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生活を考える

人気上昇中!フクロモモンガ・フェレット・
ハリネズミと楽しく暮らす

最近、日本の住宅事情にも合うペットとして注目を集めているのが、
フクロモモンガ、フェレット、ハリネズミなどの小動物。
しかし、ペットとしての歴史が浅いため、生態や習性についての情報が少なく、
正しい飼い方が十分に知られていないようです。

その魅力や飼う際の注意点、一緒に暮らすための住環境について、
“モモンガ博士”として知られている専門家の升水さんに伺いました。

現代人の暮らしと相性がよい、人気の動物たち

フクロモモンガ、フェレット、ハリネズミは、この数年間でペットとしての人気が高まりつつあります。見た目の愛らしさに加えて、その生態が現代人の暮らしと相性がよいことが人気の理由です。

この3種類の動物には、共通して次のような特徴があります。

  • 体が小さく、基本的にケージ内で過ごすため住居内で飼育しやすい
  • 夜行性なので、飼い主が帰宅してくる時間帯に起きている
  • 一緒にくつろげる時間を持つことができ、一緒に遊んで過ごせる

習性として昼間は寝ているため、寂しい思いをさせることが少なく、また、飼育に広いスペースを必要としないことから、一人暮らしの飼い主も多いようです。

この3種類の動物は、ペットショップなどで同じコーナーにいることが多いのですが、見た目はもちろん、生態や習性に違いがあります。どの動物を迎えるか迷った場合は、自分の好みや生活パターンを振り返って、相性がよい動物を選ぶようにしましょう。もちろん、同じ動物でも1匹1匹それぞれ個性がありますが、概ね次のような傾向があります。

フクロモモンガの特徴

手のひらに乗るくらいのとても小さな動物ですが、人にとてもよく懐きます。部屋の中で何かによじ登ったり手足を広げて飛んだりと、アクティブに動き回り、人を楽しませます。鳴き声を出して話しかけてきたり、人が名前を呼ぶと飛んできたりすることも。積極的にコミュニケーションを取りたい動物なので、きちんと応えてあげることが大切です。

フェレットの特徴

犬や猫に近い性質を持っており、人と一緒に遊ぶことが好きです。遊びが過ぎてついついしつけを忘れてしまうこともありますが、トイレを覚えることもでき、鳴き声もおとなしいです。自由奔放な性格ですが、懐いて甘えてくることも。飼い主に相手をしてほしいと思っているので、日頃からしっかり遊ぶ時間を取る必要があります。

ハリネズミの特徴

人とのコミュニケーションはそれほど求めず、マイペースに過ごします。普段はクールに見えますが、ときどき甘えてくる瞬間がかわいらしいと人気です。針に触ってしまうと痛いですが、慣れてくるとお腹を触らせてくれたり、ご飯を飼い主の手から食べてくれたりもします。一緒に遊ぶというよりも、気ままに生きる姿を眺めたい、という方に向いています。

当然のことですが、ペットと一緒に暮らすということは、かわいい、楽しいだけではなく大変なこともあります。夜行性の動物は、人が寝ている時間帯も活動するので、物音や鳴き声が気になることがあるかもしれません。飼う前に生態や習性についてきちんと情報収集をしましょう。

まだまだ情報が少ない動物たち。正確な情報を手に入れよう

実際に飼い始めると“ご飯を大人用にするタイミングはいつからか”“この頃行動が変わったが理由がわからない”など、気になることが出てくるでしょう。しかし、犬や猫などと比較して圧倒的に飼育数が少ないため、相談できる人や参考になる情報が少なく、不安を感じるという声も聞きます。

最近は飼育数の増加に伴い、インターネットなどで情報が急激に増えてきました。しかし、中には不正確な情報や、古くて参考にならない情報もあります。最新の事情に詳しい、信頼できる専門家が発信している情報を積極的に入手しましょう。

そうはいっても、信頼できる専門家を探し出すのは簡単ではありません。まずは、何でも相談できそうなペットショップやブリーダーを見つけて、そこから動物についての詳しい知識を得たうえで、わが家に迎えることをおすすめします。

ペットショップやブリーダーを訪れたら、最初にケージやその周辺をキレイにしているかを確認しましょう。そのうえで、飼い方や習性に関して質問してみてはどうでしょうか。詳しく話を聞くことで、本当に動物を大切に思い、愛情を注いでいるかどうか判断できるはずです。

実際に動物を飼い始めると、困ったときこそ信頼できる専門家がいてくれると心強いもの。動物病院やペットホテルを教えてもらうなど、長い付き合いになるに違いありません。

なお、動物病院やペットホテルは、犬や猫以外の動物に関しては方針やルールが異なることがあるため、利用する前に確認が必要です。獣医師にその動物についてどれくらい診療実績があるか、件数を聞いておくことを忘れずに。

長ければ寿命は10年以上。共に生きるために大切なこと

今回紹介した動物たちは、10年以上生きることもあります。一緒に過ごす時間が長いのは嬉しいことですが、その長い年月の間、命に対して責任を持ち、幸せな環境をつくることが飼い主には求められます。

動物とのいい関係を維持するためには、気持ちや時間の余裕を持ち、金銭面でも無理をしないことが大切です。最初に家族として迎えるときは、一緒に過ごす日々を想像してワクワクしますし、絶対に幸せにしたいという意気込みもあるかと思います。毎日凝ったご飯を用意することや、長時間遊ぶことも楽しく、無理をしているという意識はないかもしれません。しかし、続けるうちにだんだんと、負担に感じてしまうことがあります。

実は、動物にとって一度習慣になってしまったものをやめるのは、とても難しいことなのです。人の事情は動物には理解できません。毎日食べていたご飯が変わった、遊ぶ時間が減った、というのはとても悲しいことで、ストレスを抱えてしまい、問題行動にもつながります。最初からシンプルなご飯、遊ぶ時間も一定で決まっている、という状態が続くことでストレスを感じることなく過ごせるのです。

特に初めてペットを飼う場合は、張り切りすぎずに様子を見てください。もっと世話ができそうだなと思えたら、負担にならない範囲で増やしていきましょう。

人も動物も快適に暮らせる環境づくり

それぞれの動物に合わせて、快適に過ごせる大きさのケージを用意しましょう。夜行性でも、人と一緒に過ごすときは明るい部屋で問題はありません。室内の温度やケージの外の環境など、気をつけるべきポイントをご紹介します。

常に温度管理を欠かさない

いずれの動物も温度管理が大切です。フクロモモンガは25~28℃、フェレットは19~22℃が適温です。ハリネズミは20℃を下回ると冬眠、30℃を超えると夏眠に入ってしまい命にかかわります。エアコンのほかペット用のヒーターなどを併用して、24時間適温を保ちましょう。家の外からも操作できるIoTエアコンなどを使用すると、さらに安心です。

食べカスや排せつ物などはこまめに掃除

ケージ内を掃除することはもちろん、動物を室内で遊ばせた後など、部屋もこまめに掃除をしましょう。放置すると、においが付く原因となります。トレーニングも可能なフェレットを含め、排せつに関しての完璧なしつけは難しいです。ケージの外で遊んでいるときにすることもありますので気をつけましょう。小さな雑貨を置かないなど、掃除しやすい空間づくりも大切です。

最初は行動範囲を狭く、少しずつ慣れさせる

動物は、突然環境が変化すると戸惑います。家に迎えてからしばらくの間は、ケージを自分の縄張り、戻るべき場所と認識させて、安心させてあげましょう。フェレットを室内で放し飼いに、フクロモモンガを家中で自由に遊ばせる、そんなことも可能ですが、様子を見てケージから出す時間を増やしていくなど、ゆっくり慣らすことが大切です。どれくらいの期間をかけて慣らしていくかは、ペットショップやブリーダーに相談することをおすすめします。

ペットとの暮らしをより快適に、楽しくする住まいの工夫

注文住宅なら、動物にとってより居心地がよく、人が飼育しやすい環境を整えることができます。また、住まいの中に動物の個性に合わせた遊び場をつくると、イキイキとした姿を見ることができ、一緒に暮らす楽しみも増えます。

快適な室温を保つ、安心のシステム

動物の命にもかかわるため、温度管理はとても重要です。ダイワハウスの高気密・高断熱な住まいは、冷暖房効率に優れています。太陽光パネルとエネファームで創った電気を蓄電池に貯める「全天候型3電池連携システム」は、雨天でも約10日分の電力と暖房・給湯の確保が可能(水道・ガスが使える場合)。災害時に停電となってもずっと電気が使えて安心、しかも電気を自給自足できるので普段の光熱費も節約できます。

気になるにおい対策もしっかりと

動物を飼うと、においが気になりがちです。ペットがいる部屋には消臭壁紙や、脱臭効果があるエコカラットなどの化粧壁材を使うとよいでしょう。「吸着性光触媒コーティング」なら、消臭・防汚などの機能に加え、ウイルスに対する抑制効果が99%以上あるため安心です(試験機関:奈良県立医科大学、試験方法:JIS R 1756準拠、試験結果:減少率:99.806%の抗ウイルス効果)。さらに、独自の空気清浄装置「空気浄化ef」を組み合わせると、より快適に過ごせるでしょう。天井埋め込み型なので、見た目がスタイリッシュで場所をとりません。ダイワハウスは、犬や猫と快適に暮らせる家づくりでも豊富な実績があるため、設備面でも動物の習性に合わせた工夫ができます。

動物の特徴に合わせた家づくりの工夫

フクロモモンガの場合

部屋の中で排せつをしてしまったときに掃除がしやすいよう、防水効果のある、お手入れしやすい壁材や床材を選びましょう。高いところに上るのが好きなので、吹き抜けリビングの梁や、壁に上れる仕掛けがあると喜びますし、滑空する姿も見られるでしょう。もともとは木の上で生活する動物なので、寝床や水飲み場はなるべく高い位置にします。

フェレットの場合

家電のコードなどを噛むととても危険ですから、コンセントの位置や高さなど、家具配置に合わせて検討するとよいでしょう。運動量が多く活発ですが、飛んだり、よじ登ったりはしないため、遊べる仕掛けは床に近い位置につくります。狭い穴に入るのを好む習性があり、トンネルなどは特に大好き。部屋間にフェレット専用の通路などをつくってみては。

ハリネズミの場合

体から抜けた針をすぐ見つけられるよう、カーペットではなくフローリングがおすすめ。姿を眺められる位置にケージを置けるよう工夫してみましょう。気をつけたいのが湿度の設定です。もともと砂漠に生息していたため、湿度は40~60%程度が理想的といわれています。カビ由来の病気にかかることがあるため、夏は除湿、冬は加湿のしすぎに注意が必要です。

実際の家づくりの際は、動物の生態や習性に詳しい専門家だけでなく、住まいの設計担当者にも相談して、どんな工夫を取り入れられるか細かく検討することをおすすめします。人と動物が快適に、一緒に楽しく暮らせる空間づくりを考えてみてはいかがでしょうか。

Profile

升水 兵さん

ペットショップの店員として小動物を専門に担当。10年間の飼育経験からさまざまなデータを蓄積。フクロモモンガの魅力や飼育情報について、自身が運営するYoutubeチャンネル「ももんが博士のペットちゃんねる」やTV番組、イベント出演、セミナーなどを通して発信。Instagramではモモンガの飼い主同士の情報交換や交流の場づくりも行っている。総合格闘技パンクラス/元フライ級暫定王者でもある。

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