わが家に人を招くとなると、料理やテーブルセッティングなど、あれこれ悩んでしまいますね。
「季節や集まるゲストに合わせてテーマを1つ決めると、メニューが考えやすく、演出もしやすくなりますよ」と、田島さん。「今回は、気のおけない友人たちとの集まりのために、夏らしく“気軽なスパニッシュ”をテーマにしました。テーブルは、スペインの田舎町をイメージしてセッティング。スペインバルのようにピンチョススタイルの前菜と、フルーツを漬け込んだサングリアを用意しました」
まずは、サングリアで乾杯!前菜をつまみながらワイワイと、おしゃべりを楽しみます。場がなごんできたら、メインディッシュのパエリアの登場です。「出来たてを鍋ごとテーブルへ出すと、見た目も豪華。サーブ役もゲストにお任せすれば、さらに盛り上がりますよ」。パエリアはある程度仕込んでおいて、タイミングを見計らって仕上げます。また、取り皿は前菜用とメイン用に2枚重ねてセットしておけばスムーズです。「なるべくキッチンに立つ時間を減らすよう、事前に準備できるメニューを考えます。ゲストに気を使わせないのはもちろん、ホストもみんなと一緒に楽しみたいですものね」
スペインの田舎町をイメージしてコーディネート。テーブルにはクロスを掛けずに木のぬくもりを生かし、料理は木のトレイやボードに盛りつけます。お皿にはユーカリを一枝添えて爽やかに。ライラックなど初夏の花は素朴な陶器のピッチャーに生けます。
例えば、食器やカトラリーが人数分揃っていなくても、ナフキンや、葉っぱ、枝などを添えてセットすることで統一感がでます。テイストが同じなら、和食器、洋食器にこだわらず合わせてもすてき。また、テーブルもクロスを掛ければ、雰囲気を変えることができます。お家にあるものを工夫して、自分らしくおもてなしを楽しみましょう。セルフサービスのドリンクセットやお土産など、ゲストに喜ばれそうなアイデアも教えていただきました。
ジャンルを問わず、お気に入りの器で
和食器も無地の明るいトーンなら、洋食器とも相性がよく、どんな料理とも合わせやすい。また、気に入った器は割れても、金継ぎをして大切に使っています。
ウエルカムドリンクセット
セルフサービスでドリンクを楽しんでもらえるようセット。
おしぼりをセンスよく
トレイ代わりにお皿におしぼりを。葉っぱを添えて、さりげなくおもてなしの気持ちを伝えます。
テーブルクロスで雰囲気を変えても
クロスを掛ければ、テーブルの雰囲気ががらりと変わります。春はパステルカラーや花柄、冬はダークな色など、季節やテーマに合わせて選びましょう。
ちょこっとおすそわけ
お口直しのフルーツのピクルスは、多めに作って、小びんに分けてお土産に。
料理・菓子研究家。兵庫県芦屋市にてフランス料理ベースの家庭料理と洋菓子の教室『ユヌ・プティ・メゾン』を主宰。
ケータリングや雑誌などでも活躍。
2017年4月現在の情報となります。