住まう
京都
風光明媚を全身で感じる暮らし
鴨川
豊かな自然と文化、
連綿と続く過去が息づく古都の日々
日本列島のほぼ中央に位置し、日本海に面した北部から縦に細長く伸びた形をしている京都府の中心的都市である京都市。政令都市としても指定されており、平安京が築かれ、首都となってから1000年以上にわたって日本の中心地であり続けました。そのため、過去から現代にわたって、貴人、偉人、文化人らが愛し、またそこでの暮らしを誇りとしてきました。
京都市は三方を東山・北山・西山などの山々に囲まれ、それらを源流とした鴨川・桂川・宇治川が流れています。気候は夏と冬ではっきりと気温が分かれ、暑さ、寒さそれぞれに多少の厳しさはあるものの、ゆえに四季の移ろいは鮮やかで春は桜、夏は深緑、秋は紅葉、冬は雪景色と、三方を囲む山は季節に応じた美しい景観を魅せてくれます。それらに街を流れる川の清らかなせせらぎが合わさり、風光明媚が溶け込んだ暮らしを楽しむことができます。
鴨川
先斗町
京都市内地図
源氏物語の著者、紫式部
西陣織の制作風景(2017年6月撮影)
四条河原町の四条通り
本願寺(西本願寺)御影堂
(2023年7月撮影)
Ⅰ
手描き友禅
Ⅱ
五山送り火(2022年8月撮影)
Ⅲ
錦市場
Ⅳ
方広寺 国家安康の梵鐘
Ⅴ
北山通り
上七軒
岡崎地域
祇園祭
京都タワー
渡月橋
九条通り
産寧坂
京都市全景
街の北西に「北山」と呼ばれる山岳地があることから、京都市内の豊かな自然環境を誇る北区エリア。雄大な山々と、街を流れる賀茂川の清流が合わさった風光明媚な景観は古来より愛され、貴族や武士が好んで別荘地を建てたといわれています。その中でも著名なものが鹿苑寺、通称「金閣寺」で、鎌倉時代に造られた別荘を足利義満が豪勢に造り替えたものです。そういった別荘地としての名残は現在でもあり、北山の山麓には閑静な住宅地が並び、商業施設も点在。暮らしやすい街並みが造られています。また上賀茂神社や大徳寺、今宮神社などの寺院、神社が数多くあり、観光地としても知られるエリアです。
京都市のほぼ中央に位置する上京区エリアは、京都御所とそれを囲む広大な京都御苑を有し、北野天満宮や千本釈迦堂などの歴史的な寺院、神社が点在。街の西側にはかつての花街として知られる上七軒もあり、華やかな芸子さん、舞妓さんの姿が見られます。また、京都の伝統工芸として知られる「西陣織」の発祥地である西陣地区があり、今もなお多くの職人が工房を構え、機織りの音を街に響かせています。また、茶道の家元、三千家(表千家・裏千家・武者小路千家)も上京区にあり、さまざまな文化が生み出され、そして受け継がれてきたエリアでもあります。
下鴨神社や銀閣寺、平安神宮、貴船神社、鞍馬寺、南禅寺などの著名な寺院・神社がある左京区エリアは面積が広く、その約8割が山林です。また、エリア内には京都大学をはじめとした6つの大学があることから学生たちが住むマンションやアパートも多く、広大な山林を背景に学生文化が育まれ、発信されてきました。そのためユニークなショップや粋なカフェ、手頃な値段で楽しむことができる飲食店が点在しており、暮らす・観光の双方で注目を集めています。京都市京セラ美術館や京都市動物園などの文化施設が集まる岡崎地域も有しており、発見や驚き、新しい出会いの日々を送ることができるかもしれません。
京都の玄関口である京都駅、そして京都タワーがある下京区エリアはまさに京都市の顔といえるでしょう。また、世界文化遺産に登録されている本願寺(西本願寺)や、木造建築の山門としては世界最大級の「御影堂門」で知られる東本願寺といった寺院。そして、広大な面積を誇る京都市に暮らす人々の憩いのスポット。京都鉄道博物館、京都水族館を内包する、梅小路公園もあり、京都市内外から多くの人が集まる、活気に満ちたエリアです。
街の北西に「北山」と呼ばれる山岳地があることから、京都市内でも豊かな自然環境を誇る北区エリア。雄大な山々と、街を流れる賀茂川の清流が合わさった風光明媚な景観は古来より愛され、貴族や武士が好んで別荘地を建てたといわれています。その中でも著名なものが鹿苑寺、通称「金閣寺」で、鎌倉時代に造られた別荘を足利義満が豪勢に造り替えたものです。そういった別荘地としての名残は現在でもあり、北山の山麓には閑静な住宅地が並び、商業施設も点在。暮らしやすい街並みが造られています。また上賀茂神社や大徳寺、今宮神社などの寺院、神社が数多くあり、観光地としても知られるエリアです。
嵯峨・嵐山などの観光スポットとともに、その北側のほとんどが森林で覆われ豊かな自然も有する右京区エリア。世界文化遺産や景勝地が点在し、東映太秦映画村などのレジャー施設もあることから、国内外から多くの人が訪れています。一方で、京都市のなかでも一二を争う面積の大きさであることから、場所によってその街並みががらりと変わるのも特徴。西京極や西院など、中京区エリアとも繋がった場所はオフィスビルや飲食店、マンション・アパートなどの集合住宅が並びます。そんな右京区エリアはまさに、暮らしと観光と自然が調和したエリアであるといえるでしょう。
京都駅よりも南、そして平安京の南端に位置し、かつてはその正面玄関口として「羅城門」が置かれていた南区エリアは世界文化遺産に登録されている東寺を有しています。また、任天堂やワコールホールディングス、堀場製作所といった幅広い企業が集まった、ものづくり拠点としても知られています。2023年からは企業のオフィスや研究施設の立地を促す都市計画が施行され、京都市の景観を守るための建物の高さ制限の緩和などが検討されるなど、ものづくりの街としてのさらなる発展が期待されます。
京都市の東側を通る山岳地、「東山」の雄大な景観を誇る東山エリア。清水寺をはじめ、八坂神社、知恩院、泉涌寺、智積院、建仁寺、知恩院、三十三間堂、東福寺などの国内外で有名な寺院・神社、祇園、産寧坂といったスポットを有し、京都市でも屈指の観光地として知られています。毎年7月に行われる京都三大祭りのひとつ「祇園祭」は八坂神社の祭事で、中京区エリアとともにこの東山エリアも多くの人で賑わいます。一方で京都の伝統工芸のひとつ京焼・清水焼の発祥地でもあり、多数の窯元があるなど文化の溶け込んだエリアです。
京都市は他にも、滋賀県と隣接する山々に囲まれた東の玄関口山科区エリアや西山、大阪府と隣接する西の玄関口である西京区エリア、京都市内最大の人口を擁し酒どころとしても有名な伏見市エリアがあり、そのどれもが京都市中心部に匹敵する魅力と活気に満ちています。
京都市営バス(市バス)
日本国内のみならず、海外のさまざまな国から連日多くの人が足を運ぶ京都市。それゆえに、オーバーツーリズム問題がたびたび話題に上がります。京都市では、「市民生活との調和を最重要視した持続可能な観光都市」の実現を打ち出しており、その対策に日夜取り組んでいます。観光客の分散化やマナー啓発、市バスの生活系統と観光に便利な系統の分離など、一時は観光客が多く満足に乗り込むことができなかった公共交通機関も、現在では混雑が緩和されているなど、その成果は表れはじめています。
京都市京セラ美術館(2023年4月撮影)
京都市京セラ美術館(2023年4月撮影)
長く日本の中心であり続けてきた京都市は、同時に文化の中心地でもあり、さまざまな文化が集まり、育まれ、受け継がれてきました。
そのため、随一の観光都市でありながらも文化都市としての側面も持ち合わせており、市内には京都市京セラ美術館、京都国立博物館、京都国立近代美術館、京都文化博物館といった国内でも有数の美術館・博物館をはじめ、地方公共団体や法人が運営する施設も多数点在しています。
2023年に文化庁も移転され、これからもより一層の文化・芸術の促進が期待されています。また、受け継いだ文化を繋いでいくための、次代の教育や育成にも力を注いでおり、京都大学をはじめ、38の大学・短期大学がある「大学のまち京都」の特性を生かした多様な学びの機会や環境の創出に取り組むとともに、伝統工芸や文化を生み出す職人の後継者育成のための支援や研修なども行なっています。
鴨川の川辺
鴨川の川辺
バスや地下鉄、鉄道、路面電車といった公共交通機関が充実している京都市ですが、そのコンパクトな街の特性を生かし、かねてより、「歩くまち・京都」として、歩いて楽しい街づくりと環境整備に取り組んでいます。思わずもっと先を見てみたいと思わせる、その美しい自然や街の景観の保全と創生。安全で快適な街歩きのための交通環境の整備などが行われており、着々と楽しい街歩きができる京都市がつくられています。
また、三方が山に囲まれているという点を生かし、「京都一周トレイル」として、その山並みを歩きながら京都市をぐるっと一周できるよう設定されたトレッキングコースが作られています。京都の豊かな自然、その歴史や観光地を歩きながら楽しむことができます。