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遠く津軽から来た神様は常陸の国の人々が運んでくれた -霧島市国分 「大穴持(オオアナモチ)神社」
霧島市 国分広瀬の国道10号線沿いに 「大穴持神社」という古社があります。 御祭神は大己貴命(オオナムチノミコト)です。 これは島根県の出雲大社の大国主命(オオクニヌシノミコト) の別の神名です。 延喜式にも表せられるように 由緒ある神社と言えるでしょう。 また、大穴持神社(オオアナモチ)の社名は、 御祭神の大己貴命(オオナムチノミコト)から きているそうです。 続日本紀には、 淳仁天皇(764年)の頃、 『十二月、西の方で声が聞こえた。 雷の音に似ているようで雷ではない。 その時、 大隅国と薩摩国との堺にあって煙のような雲が 空を覆って暗くなり、雷光が度々走った。 七日後に空は晴れたが、 信爾(しなに)村(霧島市隼人町あたり)の海に島が現れた。』 その島は神が造った島 「神造島(かみつくりしま)」と云われ、 後の光仁天皇の勅命により 奥州津軽山に鎮座されていた「大穴持神社」は、 大地を鎮めるこの地の守神として、 778年(宝亀9年) 神造島沖の小島に遷座されたそうです。 しかし、 地震などで小島が崩壊したため、現在の地へ移されました。 神造島は、辺田小島、弁天島、沖小島から成る 三島の総称で、 現在も、隼人町浜の市の1キロほど沖合にあります。 隼人の地元では、三島(みしま)の愛称で呼ばれています。 大穴持神社にはこのような神話があります。 『ある時、大己貴命が広瀬の畑道を歩いると、突然、 牡の牛が現れ襲ってきたそうです。 驚いた命はとっさに道ばたの麻畑へ逃げ込みました。 牡牛から難を逃れることはできましたが、 逃げ込んだ麻畑にはマムシがウヨウヨいて、 命はマムシから噛まれてしまいました。 手当の甲斐もあって、大事には至らなかった』だとさ…。 以来、 大己貴命は、牛やマムシを とても嫌うようになりました。 言い伝えで、 この地区で牛を飼うと家が栄えないとか・・・・・ 大穴持神社から天降川~検校川の辺りまでマムシは いないとされて神社には、「マムシ除けの砂」があります。 この砂を家の周り撒くと、ヘビやマムシが寄り付かないとか…。 医療の神様 または マムシ除けの神様として崇められ、 地元の方々は「おなんじさぁ」と呼んで親しまれています。 大己貴命(オオナムチノミコト)は大国主命(オオクニヌ シノミコト)の別名神ですので、出雲大社同様、縁結びの ご利益があるかもしれませんね。 奥州津軽山(青森県)に祀られていた大穴持命は、 常陸国(茨城県)の橘氏、宮永氏四人の兄弟、 岩元氏ら一族の手によりこの地へ運ばれたそうです。
大穴持神社 霧島市国分広瀬3-1089 ■交通アクセス/霧島高千穂リゾートランドより約21㎞ (車で約32分) ■撮影年月日/全て平成27年5月
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霧島は山・川・海が身近にあり、また温泉にも恵まれた自然豊かなところです。霧島はもちろん、鹿児島全体の魅力もお届けしていきます。
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