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2019年01月15日
厚生労働省
後期高齢者医療における低所得者対象の特例措置は廃止へ
厚生労働省は、75歳以上の後期高齢者が支払う医療保険料を最大9割軽減する低所得者向け特例措置について、2019年10月から廃止する方針を取りまとめた。消費税率引き上げに合わせて、給付金支給などの低所得者対策が実施されることで、実質的な負担増にはつながらないとみている。政府与党に見直し案を説明し、おおむね了承を得た。
政府は2016年、消費税増税による増収分を財源に給付金や介護保険料軽減措置などの低所得者対策を実施するとともに、医療保険料の特例措置を見直すことを決めていた。
現在、年金収入が80万円以下の人は保険料が平均月380円、年金収入が168万円以下の人は平均月570円に軽減されているが、特例の廃止によりいずれも1140円に引き上げられる。ただし、年金収入80万円超で168万円以下の人は、低所得者対策の対象外となる人もいるため、1年間に限り据え置く。
75歳以上の高齢者の保険料は、定額部分と所得に連動する部分で構成される。年金収入168万円以下の人は定額部分が7割軽減されているが、特例措置でさらに引き下げられている。