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2019年11月11日
経済財政諮問会議
医療費抑制に向け、民間議員「官民で13万病床削減」を提言
政府は、経済財政諮問会議を開き、社会保障制度改革について議論。民間議員は、団塊の世代が75歳以上となる2025年度を控え、医療費抑制の方策として全国の病床数を官民合わせて約13万床削減することを提言した。
都道府県では、将来の人口推計を基に25年に必要となる病床数を示す「地域医療構想」を策定している。これに沿う形で、具体的な削減数を集計。議長の安倍首相は会議で「限られた財源を賢く活用し、国民生活の質の向上を図ることが重要なポイントだ」と述べ、同構想を含めた改革を進めるよう指示した。
地域医療構想をめぐっては、厚生労働省が9月下旬に「再編統合の議論が必要」な自治体や赤十字などが運営する全国424の公立・公的病院について実名を公表。これに加え、民間議員は病床の整理・合理化などに積極的な民間病院について、今後3年程度を集中再編期間と位置付け、大胆に財政支援すべきだと訴えた。
また民間議員は、革新的な創薬を促す診療報酬改定のほか、健康づくりや予防医療に取り組む自治体に対し、財政上の支援を強化することなども求めた。