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2021年01月15日

厚労省・検討会

オンライン初診の恒久化、今秋の指針改定を目指す

厚生労働省の「オンライン診療の適切な実施に関する指針の見直しに関する検討会」はこのほど、初診からのオンライン診療の恒久化について、2021年夏ごろに意見をまとめ、同年秋の指針改定を目指す方針を固めた。当初は20年中に一定の結論を出す予定だったが、新型コロナウイルスの感染が再び拡大したため、当面は現在の時限的・特例的措置を継続することとし、その間に丁寧な議論を重ねることにした。これと並行して、中央社会保険医療協議会においても、22年度診療報酬改定に向けた診療報酬上の取り扱いが議論される見通しだ。

検討会では今後、オンライン診療の対象となる初診の範囲や安全性・信頼性を担保する方策などを議論する。このうち初診の範囲では、(1)オンライン診療を行う医療機関の受診歴はあるが、現在は通院していない患者、(2)全くの新規患者―の扱いが争点となる。厚労省は当初、過去12カ月以内に受診歴がある患者と、受診歴はないが、この期間内にオンライン診療実施医療機関で予防接種や健診を受けたことがある患者の初診も対象とする案を検討会に提示。だが、慎重論が多かったため、過去の受診歴として認める期間や、全くの新規患者の場合に事前にどのような情報を把握していればオンライン初診を認めるかなどについては、関係学会の意見も聞きながらゼロベースで議論し直すこととなった。

事前トリアージの必須化で不適切症例を除外

安全性と信頼性の担保では、オンライン初診に不適切な症例を除外し、対面診療に誘導するための仕組みとして、厚労省は電話やオンラインによる事前トリアージの必須化を提案。患者への事前説明では、▽オンライン診療において得られる医学的な情報は限られるため、対面診療が必要になる場合がある▽患者が事前のトリアージを受けている▽対面診療が必要と医師が判断した場合には対面診療を行う医療機関を確認する▽医師が対面診療を指示した場合、患者は速やかに対面診療を受ける▽以上を踏まえて、患者がオンライン診療の受診を希望する―の5項目について、説明・確認の後、同意を取得する考えを示している。

オンライン診療を行う医師の研修内容の見直しも検討。オンライン診療における問診のあり方や理学的所見の取り方など、より実践に即した内容が追加されることになりそうだ。

(2020年12月21日時点の情報に基づき作成)

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