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2024年10月11日
23年受診行動調査
大病院等の外来患者の約3割は最初に診療所等を受診
厚生労働省は9月20日、「令和5年(2023年)受療行動調査」を公表した。それによると大病院の外来患者のうち最初の受診場所が診療所等だった患者は約3割となり、20年の前回調査時から上昇したことが明らかになった。22年10月に実施された、紹介状なしで大病院の外来を受診した場合の定額負担額引き上げの影響とみられる。
外来患者が調査日に受診した病気や症状で最初に受診した場所は、「最初から今日来院した病院を受診」(51.4%)が最も多く、これに「最初は他の病院を受診」(27.6%)、「最初は診療所・クリニック・医院を受診」(18.8%)が続く。年次推移をみると特定機能病院と大病院(病床規模500床以上の一般病院)では初診が診療所等の患者の割合が上昇しており、特定機能病院は29.3%(前回調査比・2.3ポイント増)、大病院は32.3%(同・2.9ポイント増)となった。
診療等までの待ち時間は「15分未満」(27.9%)、「15分〜30分未満」(24.9%)、「30分〜1時間未満」(20.6%)の順に多く、1時間未満が全体の約7割に及ぶ。
退院後に「自宅で療養できる」は過去最高の63.1%
入院患者に退院許可が出た場合の自宅療養の見通しを聞いたところ、「自宅で療養できる」(63.1%・前回調査比6.4ポイント増)との回答が初めて6割を超え、過去最高となった。「自宅で療養できない」と答えた患者は19.4%で、これら患者の自宅療養を可能にする条件では、「入浴や食事などの介護が受けられるサービス」(40.6%)、次いで「家族の協力」(35.2%)、「療養に必要な用具(車いす、ベッドなど)」(28.7%)などが上位だった。
病院に対する全体的な満足度について「満足している」と答えた患者の割合は、外来63.7%、入院67.3%。満足度が高かった項目は入院・外来とも「医師による診療・治療内容」、「医師との対話」、「医師以外の病院スタッフの対応」で、外来は約6割、入院は約7割の患者が満足していた。「不満」の割合が高かったのは、外来が「診療までの待ち時間」(25.2%)、入院が「食事の内容」(15.4%)だった。
2024年9月20時点の情報に基づき作成