コラム vol.033
賃貸住宅の空室率はどれくらいか?
公開日:2015/03/31
総務省統計局によると共同住宅の空き家率は、地域にもよるが全国での数値だと約19%くらいだ、と公表されている。
全国 | 18.8% | 横浜市 | 15.8% | 大阪市 | 20.7% |
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札幌市 | 20.6% | 新潟市 | 17.8% | 広島市 | 18.6% |
仙台市 | 11.5% | 静岡市 | 21.9% | 福岡市 | 14.7% |
東京23区 | 15.7% | 名古屋市 | 17.3% | 熊本市 | 17.3% |
※赤字は全国平均以下
(総務省統計局「住宅・土地統計調査(平成25年)」より作成)
上記表をみると、エリアごとの差はあるがどの低いエリアでも12%以上の空室がある。
建物賃貸業を展開している民間会社の空室率では数%という数値もあり、総務省統計局が出している空き家率とは乖離があるようだ。
この乖離は、どうしてだろうか?
大きな要因として、19%という数字の中には事業として展開していない空き家が含まれる。また、老朽化が進み築年数の古い現在の耐震基準を満たしていない賃貸住宅はご入居者から敬遠されがちとなり、空室率もあがる。そして空室率が上がると、リフォームを検討したり、建替えを予定する賃貸住宅は増え始めてくるが、建替えを決意した場合、その時点で入居者の募集を停止するのが一般的だ。このように積極的に募集しない物件の空部屋もカウントされているため数字が大きくなっている。
次に大きな要因は、需要に陰りが見えているような、あるいはそもそも見込めないような場所に建つ賃貸住宅では、どうしても空室が増える傾向にある。このようなことが相まって、賃貸住宅の空室率が高まっていると思われる。