大きな転機となる土地活用、なぜ「土地活用」をするのか?
公開日:2022/02/10
土地を保有するオーナー様や企業が、「その土地を有効活用しよう」と考えるときには、どんな理由があるのでしょうか?そして、どんなことに悩むのでしょうか? 今回のコラムでは、改めて「なぜ土地活用をするのか」について考えてみます。
土地オーナー様が土地活用を始めるシチュエーション
「土地活用」を検討するきっかけの1つとして、相続に関することがあります。例えば、土地を所有する方が今後発生する相続の際、「相続税が気になる」という理由や、相続を受ける方の立場では、「相続で土地を受け継いだ土地を何とか利用したい」というものです。
土地活用として賃貸住宅を建設して賃貸住宅経営をしていれば、土地(小規模住宅用地)の固定資産税評価額は税の軽減措置により一定規模の土地の広さでは1/6、都市計画税は1/3になります。また、相続税評価額も下がります。このように土地活用として賃貸住宅経営を行うことで、税務対策が期待されます。
また、未利用の土地(遊休地)を何かに活かす方法はないか?と考えていたところに、大和ハウス工業などの土地活用の専門家から、「この土地を借りたい方がいます」という声がかかるということもあります。将来的に新しく道路が通る計画や高速道路のインターチェンジができる計画があるなど、インフラ整備が進むと起こり得るパターンです。
貸すか、売るかの選択
土地活用の専門家から声がかかる場合は、「この土地を売って欲しい」というケースもあり、そうなれば「売るか、貸すか」で悩むことになります。
定期的にお金が入る賃貸経営に比べて、売却すれば一括でまとまったお金が手に入る可能性があり、ご年配の方などは老後の安心を得るという目的で、「売ること」を検討する方もいます。しかし、多くの方が、先祖代々の土地を手放すことをせず、代々受け継ぐことを選択しています。
いうまでもなく、土地はそのまま未利用で放置していると、固定資産税などの税金や最低限の維持管理費用がかかってしまい、持っているだけでお金がかかります。そのため、利用価値を検討し、「土地活用を行うことを考えた方がよい」ということになります。
企業が土地活用を考えるきっかけ
一方、企業が土地活用を考えるシチュエーションは、これらと異なる場合が多いようです。例えば、老朽化が進む社屋を建て替える際に、同じ大きさの建物を建てるのではなく、容積率などをフルに活かし既存建物よりも大きな建物を建てます。そして、自社で使用する部分以外を賃貸にする、という事例は多く見られます。低層階を貸す場合は、企業向け(1階を飲食や医療系に、2階以上はオフィス利用など)に賃貸する例が多く、上層階を貸す場合は、居住用賃貸にする例が多いようです。未利用地に対して、低利用地の活用といえる土地活用の例です。
また、企業が業態変更を行う、あるいは廃業するなど大きな変化があった場合、これまで稼働していた工場や倉庫、また社屋や店舗などを使わなくなると、その跡地をどうするかを検討しなければなりません。
代々営んできた事業をやめたうえ、さらに代々受け継いだ創業の地(あるいは操業の地)までも手放すという経営者は多くはありません。この土地を何かに有効活用したいと考える方が多いようです。こうした場合の事例として、都市部の周辺に多くあった中小工場が廃業し、その跡地を手放さず、賃貸住宅を建設して賃貸住宅経営を行う企業は多く見られます。
ターニングポイントで起こる土地活用の検討
ここまで、個人オーナー様(いわゆる地主様)と企業の土地活用のシチュエーションについて見てきました。いずれも土地活用を検討するのは、個人や企業にとって大きなターニングポイントが訪れたときといえます。
土地活用を検討することは、その後の個人・企業にとって大きな転換点となります。そのため、検討を始めたら、大和ハウス工業のような専門家に相談し、また資料などを集めて、時間をかけてじっくりと検討する必要があります。