クローゼットが整っていると、コーディネートが楽しくなり、
気持ちよく日々を過ごせるようになります。
洗面室収納や隙間収納も見直し、すっきりとした住まいを手に入れましょう。
ファッションを楽しむクローゼットの整理収納術
「クローゼットが幸せだと、人生が豊かになる」とは西口さんの言葉。洋服店のようにすっきりと整理され、服を選びやすいクローゼット収納に憧れる人は多いでしょう。そんな幸せなクローゼットは、ポイントを押さえて収納するだけで実現できるのです。
最初のステップは手持ちの洋服を分類し、クローゼットに入る適正量に抑えることです。トップスやボトムスといった種類で分けたあとに、色別に分類してみましょう。似たような服がたくさんあったり、あまり着ていない服が見つかったりしませんか。自然と必要な服とそうでない服を仕分けることができます。
次に、仕分けた服は「種類別・色別」にハンガーで掛けて収納しましょう。すると見た目の美しさはもちろん、手持ちの服の全体像をつかむことができ、着る時に選びやすくなります。「グリーンのブラウスが着たい」と思ったら、トップスのエリア→緑色のエリアと探せてスムーズ。引き出し収納では畳んで戻すという手間が発生しますが、ハンガーなら掛けるだけで元通り。手間を減らすこともすっきり収納のポイントです。
クローゼットが整うと、お気に入りの洋服が魅力的に見えるようになります。毎日のコーディネートが楽しくなり、ファッションをより楽しめるようになるでしょう。手持ちの服と似た服を買ってしまう失敗もなくなります。
生活感を出さずに使いやすく洗面室・隙間収納
特に洗面室やトイレなどは生活感が出やすい場所。綿棒やデンタルフロス、コットンなどの消耗品は箱から出し、ガラス容器などの統一した入れ物に入れ替えると、清潔感がアップします。ヘアケアグッズやスキンケア用品など、関連するグッズは使う人ごとにまとめてカゴに入れましょう。一つ一つのアイテムがバラバラにならず、使う時もカゴごと取り出せて探す手間が省けます。
整理収納の本質は「面倒をなくす」ことです。何かをするときの動作が少なければ少ないほど、生活は快適になります。ものの居場所を決めておいたり、関連するグッズを近くに収納したりするのもそのためです。手間をカットしていくことで、片付けがしやすくなり、きれいな状態を維持できるのです。
一度に家の中全部を整理する必要はありません。気になったところから少しずつ、整理収納を取り入れてみてください。
西口さんの自宅に学ぶ!整理収納のコツ
クローゼット編
種類・色で分類する
服はまず種類分けし、さらに色別に分類して、必要なものを整理しましょう。クローゼットにしまう時は、種類別に淡色~濃色とグラデーションになるように並べると、探している服が見つけやすくなります。衣替えで入れ替えるのは、真夏用・真冬用のみに限定するのがおすすめ。春物・秋物は通年用として出しておくと、手間が省けて使いやすくなります。
ハンガーをそろえるだけですっきり
洋服はできるだけハンガーに掛けて収納するのがおすすめ。つるしてあると目につきやすく、コーディネートを考える時にも便利。出し入れの手間も減ります。デザインがバラバラのハンガーを使っているなら、思い切って同じものをそろえましょう。ハンガーが統一されていると服もきれいに並び、それだけでクローゼットの中が美しく見えます。
アクセサリーにも居場所を
アクセサリーなどの小物にも、それぞれの居場所を決めてあげましょう。居場所が決まっていると、ドレッサーや引き出しの中で迷子にならず、使いたい時にすぐ取り出せます。西口さんは、クローゼット内のフックにラベリングして時計やネックレスをつるして収納しているそうです。
洗面室・トイレ編
使う人に合わせてゾーン分け
洗面台の鏡裏や引き出し収納を人ごとにゾーン分けするのがよいでしょう。洗面用品は使う人ごとにラベリングしたカゴを用意してひとまとめに。洗面室での身支度に時間がかかる人のゾーンを入り口より奥側にすると、朝など混み合う時間帯に同時に準備をしても、動線がかぶらずスムーズになります。
参考例
収納棚は色を統一して清潔感を
洗剤やシャンプーのストックなどが雑多に並ぶと、洗面室の棚は見た目がごちゃごちゃしがちです。種類ごとに分けてカゴに入れて棚に並べることで、高い棚でも取り出しやすく、すっきりとした印象になります。カゴにはラベルを貼り、何が入っているか一目でわかるようにするとより使いやすくなるでしょう。カゴの色をそろえるとまとまりが出るため、西口さんは清潔感のある白で統一しているそうです。
隠さないことで手間いらず
トイレ収納は、あえて隠さないこともすっきり見えのポイントです。例えば、トイレットペーパーを袋から出し、並べて収納。袋から出せば生活感が薄れ、おしゃれに見えるだけでなく、出し入れの手間が減り、一つのアクションだけでペーパーを補充することができます。
隙間収納の小ワザ
靴箱などの扉の裏も、実は隠れた収納スペースに。フックや物入れをつけておけば、鍵や靴ベラ、ケアグッズ、除菌スプレーなどを散らかさずに収納できます。すぐに取り出せるのも便利なポイントです。
アドバイス
株式会社インテリアR
西口 理恵子先生
整理収納アドバイザー、インテリアコーディネーターとして多数のメディアで活躍中。不動産会社にて新築マンションの営業・企画に携わった後、独立。著書に『捨てなくてもすっきり暮らせる50の智恵(宝島社)』などがある。