- 富岡謙一Tomioka Kenichi
- 福島県いわき市生まれ。親戚や父母、祖父母に囲まれ、年下のいとこたちの面倒を見ながら、にぎやかな環境で過ごしてきたことが、設計士としての原点になっている。オフタイムの趣味は料理と旅行。
制限があるからこそ良いデザインになる
20世紀を代表する建築家の一人であるルイス・カーンは、「創造とは、逆境の中でこそ見出されるもの」という言葉を遺しました。設計士として、私はその言葉に大いに共感します。敷地の制限や予算の上限は、良い住まいを作る足かせにはなりません。むしろ制限を逆手にとることで、あらゆる手技手法に挑戦し、創造力を働かせ、新たなアイデアを生み出せると考えます。制限が存在するからこそ優れたデザインができると言っても過言ではないのです。
お客さまの人生に関わり続ける仕事
家をデザインすることは、暮らしをデザインすることです。例えば朝食をご家族全員で一緒にとる習慣があるなら、爽やかな朝日を取り込むダイニングをお勧めしたいと思います。窓の取り方、空の抜け方、光の入り方一つで、そこで繰り広げられる暮らしのシーンは大きく変わるからです。私たちが従事するのは、住まいづくりを通してお客さまの人生に関っていける仕事。言い換えれば人生をお預かりする仕事なのだと、誇りに思っています。
経験が引き出しの数を増やす
昔からものを作ることが好きで、大学で建築を専攻し、生涯の仕事として設計の道を選びました。建築について学べば学ぶほど、深く追求すればするほど、住まいの設計は奥深いものだと感じます。近年は住宅だけでなく、店舗併用住宅や賃貸併用住宅、保育園やデイサービスなどのコンビネーションハウジングを手掛ける機会も増えましたが、そうした経験は次に住宅設計に取り組む際、ご提案の幅に厚みを与えてくれます。住宅メーカー・ダイワハウスの枠を超えて、本当にお客さまに喜ばれる住宅を設計していきたいと思います。
※プロフィール等の情報は、原稿作成時(平成30年2月)のものです。