[特別編]
インテリアやエクステリアの演出に欠かせない要素であるあかり。
時に優しく、時にドラマチックに我が家を表現します。
今回は照明にこだわって計画した7邸のお住まいをご紹介します。
間接照明がつくる多彩な空間イメージ
リラックスした雰囲気をつくる照明手法として人気のある間接照明。使い方によってインテリアにさまざまな表情を与えることができます。
奈良県のBさま邸は、自然素材と曲線を生かしたデザインが特徴的なお住まいです(写真A)。リビングの折り上げ天井や割れ肌自然石材のアクセント壁に間接照明が埋め込まれ、空間全体に柔らかい明るさをもたらしています。光が当たることで漆喰(しっくい)仕上げの陰影や石表面の凹凸感が際立ち、品格のある印象的なインテリアになりました。
シャープな直線やモノトーンの素材で構成したミニマルなお住まいを実現されたのは、奈良県のYさまです(写真B)。ミニマリストであるご夫妻は、可能な限りノイズを減らした美しくシンプルなインテリアを希望されました。リビングは吹き抜けの天井に間接照明を採用することで「あかり」の存在感を消しつつ、空間全体に明るさを確保する手法が用いられています。
内も外も美しく映える景観を生み出す
美しく効果的な照明計画は、室内を彩ると同時に、外から見た我が家の佇まいを印象的に表現するアイテムになります。福井県のYさまは、“魅せる玄関”をテーマに、2つのペンダント照明で内と外を演出されました(写真C)。玄関の吹き抜けにつるしたクリスタルオーナメントの照明、シューズボックスの上下に埋め込んだ間接照明などが相まって、夕景に際立つ表情が生まれています。
ファサードを彩り、お住まいのシンボルになったペンダント照明
写真に映える美しさと機能性を住まいに追求されたのは、大阪府のSさまです(写真D)。シンプルなアイランドキッチンの背面にニッチを設け、照明をオン。飾ることに特化したスペースには、花やお気に入りの食器、オブジェなどをディスプレーする楽しみがあります。グレージュ(グレーとベージュの中間色)のフローリングをベースにまとめたインテリアは、昼と夜でまったく異なる趣を見せることができます。
アイランドキッチンを中心にした、シンプルで生活感のない空間。ニッチに飾るオブジェが照明によって際立ちます
素材を生かして存在感を高めるあかり
デザイン性の高い照明器具は、インテリアの演出に大きな役割を果たします。福井県のIさまは吹き抜けのリビングに3つのペンダントライトを設置(写真E)。布製のシェードがつくり出す柔らかな光によって、包み込むような優しい空間が生まれます。
対照的に、きらびやかなエレガンスを追求されたのは静岡県のSさま(写真F)。高さ5mを超える吹き抜けの玄関ホールには、豪奢(ごうしゃ)なシャンデリアが灯(とも)ります。さらに、和室と玄関を隔てる壁には、自然石とLED光源を組み合わせた「光壁」をはめ込みました。他にはない圧倒的なデザインで、住まいの顔である玄関を演出しています。
サンゴ石のゴツゴツとした質感を生かしたのは、石川県のKさま邸のリビングです(写真G)。石をあしらったテレビボードの壁面にスポットライトを灯せば、陰影豊かな表情が生まれ、非日常を味わうことができます。
家にいながらリゾートを味わうことがコンセプト。テレビボードの下にも照明を埋め込んで、圧迫感を感じさせません
空間とうまく組み合わせたり、建物に埋め込んだりする照明は、新築でなければ取り入れにくいものです。ぜひ間取りと同時に照明計画もご検討ください。
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2020年9月現在の情報となります。