花と触れ合う体験が、子どもの成長にもたらす効果とは?
「Flower Friday」を推進する全国花き振興協議会にお話を伺いました。
小さい頃から暮らしの中で花に触れ、親しむことは、子どもの心の発達に大きな影響を与えます。近年その効果が改めて注目され、農林水産省においても、子どもたちが花や緑と触れ合う機会をつくる「花育」活動を推進しています。
全国花育活動推進協議会が行ったアンケート調査※では、「花育」の実践による子どもの変化として、「植物、自然についての知識が豊かになった」「やさしさや思いやりの気持ちを持つようになった」などの回答がありました。一つの命としての花に触れ、五感が刺激されることで、美しいと感じる心や感謝する心が育まれ、情操面の発達を促します。また、実際に花を飾る、育てる体験を通して、探求心や創造力も身につきます。
ご家庭の中で花を身近に感じる環境があれば、子どもは自然と興味を持つようになり、花を通して親子のコミュニケーションも生まれます。ご家族で過ごす時間が増える週末に、お子さんと一緒に季節の花を飾ってみてはいかがでしょうか。
最初のステップとして、一輪挿しを取り入れてみましょう。子どもでも始めやすく、また室内のあちこちに飾ってさまざまな種類の花を楽しむことができます。まずは一緒に花屋さんに行き、子ども自身が好きな花を選べるようにすると良いでしょう。店員さんに花の名前やお手入れ方法などを聞くと理解が深まり、親以外の大人と会話をする機会にもなります。
さらに、毎日の水替えの役割を子どもに与えることで、責任感が育まれ、花への愛着が芽生えます。日々の変化に着目し、手入れをする習慣を身につけることによって、観察力や継続する力も養われるでしょう。きちんとできたら褒めてあげるのも、大切なコミュニケーションの一つです。
最近は扱いやすく手入れが簡単な子ども用の花瓶や、小さいサイズの花鋏なども販売されています。お子さんが花を好きになるきっかけづくりとして、一輪の花から広がる心豊かな暮らしをご家族で楽しんでみてください。
※出典:全国花育活動推進協議会「花育活動に関するアンケート調査」(2009年5~7月/小学校教諭・花関係者等対象)
全国花き振興協議会
川上から川下までの花産業6団体が、花の生産流通の改善および消費の増進、花き産業の振興を図ることを目的として活動する連合組織。農林水産省が推進する「くらしに花を取り入れる新需要創出事業」を実施しており、日常生活における花・緑の利用促進につながる新たな花文化を創出することを目指し「Flower Friday~週末のくらしの花~」の普及に取り組んでいる。
2018年2月現在の情報となります。