CASE3
介護施設
認知症対応型共同生活介護 こころあい大開
- 所在地:
- 大阪市福島区
- 構造:
- 鉄骨造
- 延床面積:
- 753m2
- 竣工:
- 2018年3月
- 用途:
- 認知症対応型共同生活介護(3ユニット・27名)、共用型デイサービス
大阪府と兵庫県において認知症対応型共同生活介護(グループホーム)「こころあい」を運営されているのが、株式会社フィールド様。
今回、7番目の事業所として、大阪市福島区に3ユニット(27名)の「グループホームこころあい大開」を開設されました。
計画のポイント
既成概念を払拭する和テイストのグループホーム
インテリアから設えまで、施設内全体を和風に統一。入居者様の安全な暮らしや、怪我による入院リスクを防ぐため、転倒やつまずきの一因となるスリッパを履かなくとも良いように、施設内のほとんどのスペースを畳敷き仕様にしています。
落ち着いた色合いで仕上げられた外観。入口部分には、木調の格子を模したアクセントを加えたことで、全体的に和の雰囲気を演出しています。
施設を活かした共用デイサービス事業で、運営の安定化を実現
安定運営を支えるため、施設内での共用デイサービス事業を実施。1ユニットにつき3名の外部利用者様(計9名)を受け入れることが可能です。これにより、外部利用者様にグループホームの雰囲気を感じていただけ、将来の利用者として地域との交流が図れます。
床暖房が備えられた食堂・談話スペース。中央のテーブルと椅子は、高齢者の体格に合わせて低めに設計。床暖房と合わせてコタツのような使い方もできます。特に椅子は、クッション性や耐久性、色合いなどにこだわり抜いたオーダーメイド品です。
既存施設とのさまざまな連携強化
既存施設やグループの医療機関との近接したエリアに開設。人材交流による介護サービスの質的な向上やきめ細かな医療・歯科医療サービスの提供などの連携強化が図られ、入居者様や利用者様の安心・安全につながっています。
玄関を入ると、すぐに広がる和の空間。館内のほとんどのエリアは畳敷きとなっており、素足の心地よさだけでなく、入居者様のつまづきや転倒防止にも効果が期待されます。
お客様の声
上質な空間と安全性にこだわり抜き
心から満足いく施設が完成
株式会社フィールド 代表取締役 塚本 法生様
私たちが目指すのは、皆様が『こころ』のこもった温かく家庭的な環境のもと、心身の不安を克服し、安全で楽しく充実した生活を送れるグループホームです。事業所開設を阪神間の立地に集中させているのには、ある理由があります。それは、「人口が多く、多子高齢化の傾向があるエリアである」こと。人口と高齢化については入居対象者数に比例するため、経営面から見れば当然ですし、多子であることは、子育てが落ち着いた方にぜひ優秀な人材として当社で働いていただきたいという思いがあります。
いまやグループホームは、制度設計上、大きな収益が得られる事業とはいえないでしょう。しかし私たちは、困っておられる入居者様やご家族のため、そして職員のためにも、運営の安定化に努めなければなりません。
施設内に畳敷きを採用して入居者様の安全を追求したり、共用デイサービス事業に取り組んでいるのは、すべて『怪我や病気による入院での退所リスク』を未然に防いだり、早急な対応を図るためです。
そして、入居者様やご家族が望む限りこちらでお世話をし、可能であれば看取りのときまでしっかりと寄り添っていきたいと思っています。そのために、グループの医療法人との連携を強化し、救急時であっても対応できる体制を整えているのです。また、“食事を自分の口で摂ることで、健康維持につなげてほしい”との思いもあり、グループの歯科医療機関からの協力も得ています。
入居者様には毎日心安らかにお過ごしいただきたいですし、ご家族にも頻繁にお越しいただきたい、そんな願いから私たちは施設づくりにこだわってきました。今回初めて大和ハウス工業さんにお願いしましたが、限られた予算の中、こちらの細かな要望にもきめ細かく対応され、また実績豊富なだけに“運営者目線での提案”もいただけ、とても満足のいく建物に仕上がったと思います。また、金融機関からの信頼度の高さにも感心しました。
いま私たちの施設は、収支バランスを考えて自社物件と賃貸借物件の割合をほぼ半々にしています。「こころあい大開」は、土地オーナー様とのご縁があり、賃貸借による事業スキームとなりましたが、今後、自社で建設する場合にも大和ハウス工業さんにお願いしたいと思っています。
今後も、グループホームに特化した展開を地道に継続。医療サービスのさらなる充実を図るなど、入居者様へのサービス品質の向上に努めていきたいと思っています。またグループ全体では、介護事業を軸とした幅広い事業展開を検討中。総合力を発揮して、より多くの方々のお役に立ってまいります。