暮らしにいいものを探して vol.26明かりで暮らしの空間を
豊かに演出する

昼の部屋と夜の部屋、それぞれに
居心地よく暮らす

大きな開口部から入る自然光が心地よいリビング・ダイニング。過ごしやすい季節は窓を開放し、ウッドデッキまでつながる空間に。

高い天井と大開口部が特徴のリビング・ダイニング。日中は降り注ぐ光が室内に明るさをもたらし、季節を映す風景とともに、開放感あふれる空間を楽しませてくれます。

日が暮れてからは、そこに明かりをプラスして、夜ならではの空間をつくってみましょう。高さや広がりの異なる明かりを組み合わせることで、空間に陰影が生まれ、くつろぎ感がアップ。二灯、三灯と加えていくことで、また別の表情が生まれます。

リビングを奥行きのある
空間に変える多灯照明

上からだけでなく横からの光を取り入れると、落ち着いた雰囲気に。また、その時々に必要なスペースだけに明かりを点灯することで省エネにも。

多灯照明は全体のバランスを想像しながら選ぶのがポイント。せっかくそれぞれのデザインが素敵でも、部屋全体を見渡して、ちぐはぐになると心地よさが失われてしまいます。まずはリビングに一つ、これは好き！と思えるテーブルスタンドを置いてみることから始めてみましょう。

ここではテーブルスタンドに加えて、背の高いフロアスタンド、さらに大きめのテーブルスタンドを床置きにして組み合わせました。ゴールドの素材感をポイントに選ぶことで空間にもまとまりが生まれます。

多灯照明の組み合わせ例

真鍮（しんちゅう）の美しい存在感は、点灯しないときもインテリアの一部として楽しめる。アーム部分を曲げて角度調整が可能。

■インドの職人による優れた真鍮の成型技術が生かされたスタイリッシュなテーブルスタンド。シェード内のbeat（打痕）などハンドメイドならではの味わいが特徴。真鍮の経年変化も楽しみ。
「Tom Dixon.」BEAT TABLE　直径190mm・D300mm・H540mm。真鍮・塗装仕上げ。E17(白熱球）付属。154,000円　◎阪急百貨店 のインテリアショップ「コンフォートQ」

フロアスタンドを組み合わせて明かりに高低差を演出。シンプルで繊細なデザインは部屋にすんなりなじみます。

■小説『宝島』の登場人物、フリント船長が肩にオウムを載せている様子から命名。シェードは水平のアームを軸に45度ずつ可動して光を照射でき、間接照明にも使用できる。
「FLOS」CAPTAIN FLINT　本体直径210mm・D373mm・H1537mm ・ベース直径320mm。アルミニウム、真鍮、ポリカーボネート、スチール、大理石（ベース）。LED内蔵20W。300,300円　◎阪急百貨店のインテリアショップ「コンフォートQ」

床を照らすことで間接照明の趣に。ベースと球体はセパレートでき、球体のゴールドの断面は好きな位置に設定することが可能。

■クレセント（三日月）の名を冠したユニークなデザインが新鮮な印象。
「LEE BROOM」CRESCENT LARGE TABLE　W380mm・D380mm・H485mm。アクリル、真鍮、スチール（メッキ塗装）。推奨LED E26・12W（別売）。374,000円　◎阪急百貨店のインテリアショップ「コンフォートQ」

ポータブルライトを活用して
シーンを手軽に演出する

充電式でコードレス、持ち運びできるポータブルタイプの明かりはぜひ取り入れたいアイテム。家じゅうどこでも手軽に持ち運べるのはもちろん、戸外でも利用がOKなタイプも。最近は機能性だけでなくデザイン性に優れたものも多く、インテリアに合わせて選ぶことができます。

特別な日のテーブルには
キャンドルのように

おもてなしや家族のお祝いの日のダイニングに、ポータブルライトが重宝します。トップライトを消して、キャンドルのような雰囲気のポータブルライトをテーブル上にセッティング。いつものダイニングがぐんと落ち着いた印象に変わります。
ここでは円錐形が美しい表情をつくるポータブルライトを採用。4段階の調光ができるのでシーンに合わせて設定できます。

コンパクトながら存在感のある明かりをテーブルに。上部をタッチするだけで調光が可能。

■「Pablo」 Candél　直径97mm・H270mm。PMMAアクリル、アルミニウム、ファブリックコード。充電時間約4時間・点灯時間約10～150時間。写真はクリア/シルバー、他にブロンズ/ブラスもあり。40,700円　◎アークトレーディング

夜のウッドデッキで
アウトドアを楽しむときも

外気の中、キャンプ気分で食事やコーヒータイムを楽しむのは格別なもの。ポータブルライトならそんなひとときが手軽に可能に。

優しい光とクリアな音。
ポータブルなライト＋スピーカー

あるいは寝室にも。ベッドサイドでは優しい光の明かりを用意しましょう。スマートフォンなどの音源機器をBluetoothで接続して音楽も楽しめる明かりなら、眠りにつくまでの時間も充実しそうです。

調光はダイヤル式。音量はタッチセンサー式でコントロール。革製のハンドルで持ち運びもスムースに。

■「Pablo」UMA 直径154mm・H350mm（ハンドル含む）。ポリカーボネート、スチール、レザー、シリコン。充電時間約2.5時間・再生時間ライト（High）のみ点灯で約6時間・音（中音）のみで約12時間・ライト（High）＋音（中音）で約4時間。101,200円　◎アークトレーディング

就寝前の
穏やかなひとときに

明かりは暗めに調光して、心安らぐ音楽と安眠を誘うハーブティーを。快適な眠りのためのルーティンにも活躍してくれます。

くつろぎのマイコーナーを
明かりでつくる

明かりを使って、リビングの片隅や家の中の小さなスペースを活用して、くつろぎのマイコーナーをつくってみませんか。座り心地のよいソファと肌触りのよいラグ、ミニテーブル、そしてお気に入りのフロアスタンドをセットすれば完成です。

部屋全体が明るくなくても、手元をしっかり照らすことで意外に不便は感じないもの。また、音楽を聴くなど手元を明るくする必要がないときは、シェードの角度を変えて壁を照らすなど、間接照明のように使うことで雰囲気のある空間をつくることができます。

フロアスタンドとラウンジチェアを組み合わせて、くつろぎのコーナーを演出。やわらかな光に包まれた小さな空間です。

■小説『宝島』に登場するフリント船長が肩にオウムを載せている様子から命名されたフロアスタンド。シェードは水平のアームを軸に45度ずつ可動して光を照射でき、間接照明にも使用できます。
「FLOS」CAPTAIN FLINT　本体直径210mm・D373mm・H1537mm ・ベース直径320mm。アルミニウム、真鍮、ポリカーボネート、スチール、大理石（ベース）。LED内蔵20W。300,300円　◎阪急百貨店のインテリアショップ「コンフォートQ」

明かりを工夫することで
住まう人を中心にした暮らしを

明かりは住まう人、その暮らしに寄り添うもの。毎日を快適に、そして心地よく過ごせるように、さまざまな明かりを工夫しながら、わが家らしい空間をデザインしてみましょう。