3階

重量鉄骨造

鉄骨造

木造

3階・4階・5階

重量鉄骨造

木造×RC構造

コンビネーションハウジング(併用住宅)

木質建築事業

注文住宅TOP

  • ダイワハウスの特長
  • 建築事例
  • 暮らし提案
  • 商品
  • 家づくりナビ
戻る
戻る
LiveStyle PARTNER まずはあなたの家づくりタイプを診断する
閉じる

生活を考える

「子ども部屋をつくらない」という選択。子どもの居場所を考えて見えてきた、
住まいのあり方とは?

大和ハウスのハウジングマイスターである堀野健一さん・香里さん夫妻は、
8年前に自邸を建てたときに子ども部屋をつくらない選択をしました。
その選択に至った設計当時の夫妻の想いや、
息子さんの家での過ごし方の変化などについて振り返りながら、
設計士として、子育てに奮闘するいち保護者として、
住まいにおける「子どもの居場所のあり方」を考えていただきました。

Profile

大和ハウス工業株式会社 住宅事業本部
設計推進部設計室 デザイングループ チーフデザイナー

堀野 健一さん

一級建築士、インテリアコーディネーター、
一級エクステリアプランナー、ハウジングマイスター(社内認定)

1983年神奈川県横浜市生まれ。物心ついた頃から建築を仕事にすると心に決め、大学に進むと寝食の時間も惜しんで設計の勉強に没頭する。卒業後は6年間、住宅営業の経験を経て、設計士となる。楽しんで生きることを信条とする。家族はアーティストである妻と中学1年生の息子との3人家族。

堀野 香里さん

アーティスト「熊谷香里」として2001年から活動。心象風景や精神性をテーマとした作品を制作。現代アートの制作、個展のほか、感性を高める為の大人向けの絵画教室もスタート。

Kaori Kumagai Art Web

大人の美術部リチェルカーレ

熊谷香里Instagram

子ども部屋を「つくらない」選択をした、夫妻の想いとは?

――健一さんが設計されたご自宅は築8年。現在中学1年生の息子さんが5歳のときに建てられたそうですが、あえて子ども部屋を設けなかった理由を教えてください。

健一さん:私たちは今の自宅を建てる前からこのエリアに住んでいて、子どもを通じたコミュニティができていたこともあり、この土地を離れたくありませんでした。しかし、このエリアは土地の価格が高め。限られた予算と建坪の中で必要な部屋の優先順位を考えたときに、「子ども部屋はなくてもいいのでは」という結論に至りました。

一般的には子どもはいずれ独立し、家を出て行きます。子どもに個室を与える年齢が10歳くらいとすると、子ども部屋を使うのは大学を卒業するまでの十数年。わが家は1人っ子ということもあり、子ども部屋を使う期間は限られます。「子ども部屋は勉強するために必要」という考えもありますが、私の経験上では、自分の部屋よりも塾の自習室やカフェで勉強をしていた時間の方が圧倒的に長く、集中して勉強できていました。そのため、ただ寝るだけの部屋になるなら、特段スペースを割かなくてもよいのではないかと考えました。

――子ども部屋が担う役割や使用期間を判断材料にしながらプランニングされたのですね。香里さんは健一さんからの提案を受け、どう感じたのでしょうか?

香里さん:その提案には私も賛成でした。私の実家は昔ながらのつくりで、襖で仕切られた部屋が10部屋ほどありましたが、その分、家族は各々の部屋で過ごすことも多く、少し寂しさを感じていました。ですから、子ども部屋をつくらず、親子がお互いの様子を感じられるのは素敵だなと。

とはいえ、子どもが好きなものを飾ったり、集中して作業したりするパーソナルスペースは必要だと感じていたので、リビングの一角に造作のデスクをつくりました。息子も中学生にあがるまではそこでよく宿題をしたり遊んだりしていました。

息子さんが中学生にあがるまでは、リビングの一角に設けた造作デスクが息子さんの専用スペースだったそう。時間の経過とともに使われ方も変化し、現在は香里さんの制作スペースに。

健一さん:わが家は1階に6帖の部屋が2つ、2階に20.5帖のLDKというつくり。LDKの一部を削って子ども部屋をつくることも可能でしたが、家族が長い時間を過ごすLDKを広くした方が快適に過ごせると考えました。

敷地面積:100.49m2(30.39坪)
延床面積:91.00m2(27.52坪)

ライフステージごとに部屋の使い方を
フレキシブルに変えていく

――中学1年生の息子さんは、現在、家のどんな場所で過ごしていますか?

香里さん:中学生になり、デスクトップのパソコンを導入したのを機に、私が以前アトリエとして使っていた部屋の半分を息子の作業スペースにしました。夫がコロナ禍を機に自宅で仕事をすることになったこともあり、部屋の中央に腰高の間仕切り本棚を置き、向かって右が息子、左が夫のリモートワークスペースとして背中合わせで座る形になっています。
今では2台のモニターを設置してオンラインゲームをしたり、YouTubeのゲーム配信をしたり、勉強もここでしています。

壁に飾ってあるモデルガンのディスプレイは、息子さんがワイヤーネットで自作したもの。息子さんの好きなものを集めた「城」です。

健一さん:1人あたりのスペースは実質3帖ですが、座ったときに背後に空間が広がるので圧迫感はありません。現在では私がリモートワークをするのは1〜2週間に1日程度。その時間帯、息子は学校に行っていますし、私も夜は仕事をしないので、2人同時にこの部屋を使うことは意外と少ないです。家族が時間軸で使い分けることでプライバシーに配慮できますし、限られたスペースを無駄なく使えていると思います。

――親とのシェアルームではあるものの、1階の部屋にスペースを与えることで1人の時間も増えると思います。当時、心配なことはなかったのでしょうか?

香里さん:部屋にこもる時間が長くなるのかな?と思いましたが、リビングのソファや造作デスク、キッチンカウンターなどで過ごすことも多く、意外と部屋にこもり切りになることはなかったですね。平日のゲーム時間は1時間とルールを設けているのもよかったのかもしれません。

健一さん:もしこの先、息子が自分専用の部屋が欲しいと思ったときには、独立して部屋を借りればいいと伝えています。親元で暮らしている間は、家族みんなで家をシェアするというのがわが家のルールです。

香里さん:当初は私のアトリエだった部屋が、コロナ禍を機に夫のリモートワークスペースになり、今は夫と息子がシェアして使って。一方で私の作業場所はリビングや、息子が小学生の頃に使っていた造作デスクに…というように、わが家では「自分の部屋」という執着があまりないんです。
ただ、アトリエはヘリンボーンの床材や壁紙など、自分のこだわりが詰まっている部屋なので、いずれ息子が家を出たらまた使いたいですね…(笑)。

香里さんがアトリエとして使っていた頃の部屋。

健一さん:子ども部屋がある家では、子どもが独立して家を出た後、ベッドと学習机が置かれたままになっていたり、物置になったりと、部屋として十分に活用されていないケースもあると聞きます。部屋数に余裕があればよしとする場合もあると思いますが、限られた敷地面積に建てるという、わが家のようなケースでは、使い方を限定せず、子どもの成長に合わせて空間をフレキシブルに適応させていくやり方が合っていたと感じています。

1部屋で寝る場所、団らんの場、子どもの遊び場にも。
部屋を「役割」ではなく「使い方」で考える

――就寝スペースも家族でシェアされているそうですね。

健一さん:1階にある6帖の部屋にマットレスを敷き、家族3人で川の字に寝ています。私の出勤時間が早いのと、息子も部活の朝練があるので家族全員で21時半消灯、6時起床がわが家のリズムです。「そろそろ寝るよー」とみんなで一斉に布団に入り、寝る前に30分くらいおしゃべりをするのが恒例になっています。

香里さん:家族もそれぞれ仕事や学校があるので、意外とリビングに家族みんなが揃うタイミングは多くありませんが、寝る前の30分のおしゃべりが、家族のいいコミュニケーションの時間になっています。
思春期になると子どもが自室にこもりがちになり、夜更かしや生活リズムが乱れやすくなるという話も聞きますが、成長期なので親としては睡眠時間はしっかりと確保してあげたい。同じ部屋で一斉に就寝することで、家族全員の生活リズムが揃うメリットも感じています。

――今後、息子さんから「1人で寝たい」と言われたらどのようにしますか?

健一さん:1階にある作業スペースの本棚前などにマットレスを敷いて寝てもらうようになるのではないでしょうか(笑)。
わが家では部屋ごとに役割が決まっているわけではないので、部屋の使い方を柔軟に変えられるよう、寝る場所もベッドではなくマットレスを選びました。立て掛ければ日中は部屋をフリースペースとして使えますし、家族の誰かが風邪をひいたときは隔離スペースとして使うこともできます。

フリースペースとして活用している1階の部屋。

香里さん:小学生の頃は、息子の友達が遊びに来ると、このフリースペースを遊び場にしていました。部屋と長い廊下を利用してサバイバルゲームごっこをしながらにぎやかに遊んでいたことも(笑)。

――夜は就寝スペース、日中は息子さんが自由に遊べるスペースとしてフル活用されていたのですね。

香里さん:そうですね。足音とかを気にせずに遊べるのも一軒家の醍醐味じゃないですか。あとは、家で遊ぶ分には親の目も届くので安心、というのもありました。わが家では家全体を家族でシェアするという決まりがあるので、息子も友達を好きに呼んでOKとしていますし、どの部屋もオープンにしています。

子ども部屋を考えることは、住まいを考えること

――息子さんの成長に合わせて、部屋の使い方を柔軟に変えているのが印象的でした。あらためて「子どもの居場所」にはどのような要素が必要だと考えますか?

健一さん:個室でなくても、家の中で子どもが1人になれる場所を確保してあげることは大切だと思います。私たちの息子は思春期というのもあり、時には家族とぶつかることもあります。そういうときは自分の作業スペースに移動したり、外に出て近所を一周したりと、感情をクールダウンさせているようです。普段は家族でシェアしながらも、必要に応じて1人になれるような空間が家の中にあると理想的ですね。

――近年では「子ども部屋は本当に必要なのか?」といった議論も耳にするようになり、家づくりにおいて迷われる方も多いのではないかと思いますが、どのような視点で考えればよいのでしょうか?

健一さん:前提として、そういった議論が聞かれるようになったのは、土地と建物の価格の上昇が背景にあると思います。限られた建坪の中で間取りを考えるときに、無理に子ども部屋を確保することで他の部屋が狭くなってしまうなら、子ども部屋をつくらない選択もアリなのではと考える方が、都市部を中心に増えてきたのではないでしょうか。

わが家のように子ども部屋をつくらない間取りは究極の形かもしれませんが、せっかく自由に設計できる注文住宅を建てるなら、「子ども部屋は1人1部屋つくるべき」といったような固定観念は一度、取り払ってみてほしいです。そうして、部屋単位ではなく、住まい全体で、わが家なりの子どもの居場所について考えてみる

その結果として、それぞれの家族に最適なカタチがあるので「やはりわが家は人数分の子ども部屋をつくってあげたい」「子ども2人で1室をシェアしてもらおう」など、さまざまな答えがあってよいのではと思っています。

――子ども部屋を考えることは、住まい全体の設計を考えることとも言えそうですね。

健一さん:そうですね。住まいづくりを検討される方の中には「子どものための家」という方もいますが、わが家では「家は家族みんなで使うもの」と考えています。部屋を使う人や役割で固定してしまうのではなく、ライフステージや必要に応じてどんどん組み替えられるような軽やかさがあってもよいのではないでしょうか。

わが家は都市型の住まいとして究極の形かもしれませんが、わが家のケースが子ども部屋を考えるきっかけになればうれしいです。

まとめ

家族構成や立地など、1つとして同じ条件となる住まいはないため、子ども部屋のあり方には決まった答えがあるものではありません。堀野さん一家の事例を参考に「子どもの居場所はどのような形がいいのだろう?」ひいては「住まいに本当に必要な要素とはなんだろう?」と考えてみることが、豊かな住まいのあり方を実現する一歩となるかもしれませんね。

※掲載の情報は2024年12月現在のものです。

【登録無料】My House Palette会員になると、ウレシイ特典いろいろ
豊富な写真でご紹介 建築事例 家づくりの参考になるオーナー様の家づくり体験談。
LiveStyle PARTNER まずはあなたの家づくりタイプをチェック

注文住宅

地震に強く、断熱性能の高い注文住宅「xevo(ジーヴォ)シリーズ」。3・4・5階建て注文住宅「skye(スカイエ)」などをご紹介。

商品

3階

重量鉄骨造

鉄骨造

木造

3階・4階・5階

重量鉄骨造

木造×RC構造

コンビネーションハウジング(併用住宅)

木質建築事業

建売・分譲住宅、土地

ダイワハウスの建売・分譲住宅、土地情報をご覧いただけます。土地探しからのご相談も。

Copyright DAIWA HOUSE INDUSTRY CO., LTD. All rights reserved.