サカママファミリーがもっとハッピーになれる「理想の家」を追求!
子どもがサッカーを始めた家族に多いのが、
「玄関がこうだったらよかった」「サッカーアイテムの置き場に困っている…」
などの家にまつわるお悩みです。
そこで、サッカージュニアとその家族が心地よく暮らせる「家」について、意見交換してきました。
これから家を建てる予定のサカママはもちろん、そうでないサカママも参考になる、
もっと心地よく暮らすためのヒントが満載です。
スポーツキッズと心地よく暮らす家づくり
第1回「家の中でもサッカーしたい」を尊重してあげる家
子どもが家の中でもボールを蹴りたい気持ちを叶えてあげられる家って?
第1回の座談会はそんな意見からスタートしました。
グラウンドの汚れを持ち込まない玄関まわりのつくりも必見です。
第1回 座談会参加サカママ
左から:
松尾優佳さん(神奈川県横浜市在住)
小学4年生男児のサカママ。分譲マンションに住み、最近はテラスで家庭菜園を始めたそうです。
森本芳さん(神奈川県川崎市在住)
小学4年生と1年生男児のサカママ。5年前に一戸建ての住宅を購入。趣味はアクセサリーづくり。
桧垣麻里江さん(東京都杉並区在住)
小学5年生と幼稚園年中の男児のサカママ。のちのちは夫婦の生まれ故郷の愛媛県で家を建てる予定。東京での暮らしは3年目。
池田恭己さん(埼玉県さいたま市在住)
小学5年生と2年生男児のサカママ。5年前に地元の工務店で注文住宅を建設。ベランダや庭で食事をすることがマイブームです。
アドバイス
大和ハウス工業住宅事業推進部主任技術者・一級建築士
目賀田史夫さん
「ボールを蹴っても大丈夫な家」が理想
桧垣さん:家の中での悩みと言えば、雨の日や夜遅く、リビングでボールを蹴りたがることかな。
松尾さん:わかる!思わぬ方向にボールが飛んできて、花瓶が倒れたりするんですよね。うちは禁止にしているけれど、みんなはどうしていますか?
森本さん:うちは「こっちに蹴るならいいよ」と方向を限定してなんとか…。本当は思いっきり遊ばせてあげたいけれど、まだまだコントロールもできないし。
池田さん:ダメといってもすぐ忘れちゃいますよね。しかも、ママに見てほしくてあえてリビングでやっているという理由もあるはず。
松尾さん
松尾さん:うちはマンションの1階なのでリビングの前にテラスがあって、そこで一応ボール遊びもできるけれど、お隣に飛んで行っちゃったことが何回かあって。ご迷惑になるから禁止にしちゃいました。でも、本当はもっとおもいっきり遊ばせてあげたいな。
池田さん:うちは体を動かせるようにリビングの天井から吊り輪を吊るしているけれど、やっぱりボールを蹴るのが一番楽しいみたい。私も家の中でもっとのびのびと遊ばせてあげたいです。ボール問題に解決策はあるのでしょうか。
森本さん:うちはダイニングルームに階段があって、声が2階に筒抜け。リビングで騒いでいるとうるさいみたいで、2階にパパがいるときは嫌がられちゃうのも悩みです。
設計士目賀田のANSWER!!
「家の中ではボール禁止」が普通だと思っていたので、みなさんが子どもたちのボールで遊びたい気持ちを尊重したいとおっしゃっていることに驚きました。だったら「ボールを蹴れる家」にするのがいいですよね。
解決策としては、「ボールが飛んできても大丈夫なつくり」や「騒いでもほかの部屋に音が響かないつくり」にすること。
- 照明は天井埋め込み式にする
- 細々したものはしまっておける収納スペースを多めに設ける
- リビングとダイニングの間を仕切る間仕切りをつくる
など、設計次第で対策できることはたくさんあるんですよ。
リビングとダイニングを仕切るパーテーションを見学!
これがあればダイニングテーブルの上に花瓶を置いても倒れずに済みそう!
サカママになってわかった!
グランドの汚れを持ち込まない「玄関から水回り」動線の大切さ
桧垣さん:みなさんは汚れたシューズやユニフォームをどうしていますか?うちは気づくと家の中に泥や芝生が落ちていたりして困っています。
池田さん:サカママはみんなそれに悩んでいますよね。汚れは玄関前で食い止めたい!玄関前で足を洗えたり、玄関からすぐのところにお風呂がある間取りにするなど、家を建てる前に今の悩みがわかっていたら違った家づくりができたなぁと思います。
森本さん:欲を言えば、お風呂とキッチンも連動させたいですね。子どもがお風呂に入っているときに、キッチンから何度も私が見に行かなくてはならないのもちょっとしたストレスなので。
池田さん
松尾さん:ボールやシューズを洗うのはみなさんどこですか?うちはリビング前のテラスですが、水しか出ないので冬は冷たくて辛いんです。しかも、低い位置に水栓があるので腰が痛くなる…。でも、洗ったらそのまますぐにテラスに干せるのは重宝しています。
森本さん:習字の道具も家で洗うから、洗面所に生活感が出ちゃうのもイヤですよね。ホテルのようなきれいな空間を目指しているけれど、今は無理なのかなぁ…。
設計士目賀田のANSWER!!
サッカージュニアがいると、泥や芝生でかなり汚れて帰ってきますよね。同じような悩みを抱えるお客さまはじつは多くて、みなさんがおっしゃるように、ポイントは玄関前で軽く汚れを落とす仕組みをつくることと、水廻りの動線になります。
「スロップシンク」といって、深い洗面台のようなものを設置するのもおすすめ。深さがあるので泥などの汚れがまわりにはねにくいですしね。
サッカーグッズの収納場所にも困っています!
松尾さん:みんなはボールをどこに置いていますか?
森本さん:うちは自転車のカゴの中(笑)
松尾さん:うちもです。うちだけじゃないとわかって安心しました~!
池田さん:玄関のどこかに収納スペースをつくっても、子どもには「扉を開ける」というワンクッションがもはや難しいんですよね。うちはシューズクローゼットにフックをかけてボールを吊るせるようにしています。でも、それで私が満足しているかというとそうでもないのですが…。
森本さん:さっき見学したモデルルームの玄関のように、お客さまから見えないところに家族のものをたっぷり収納できたら、ボールなどの汚れたものを置きっぱなしにできそう!
桧垣さん:扉があるところに隠すより、ニオイもこもらなそうですしね。
松尾さん:たしかにニオイも気になりますね。ボールはまだ小さいからいいけれど、うちは子どものサッカーを見に行くときにアウトドア用の椅子も持って行くので、そういう大きなものも無理なく収納できるくらい大きな収納スペースはいいなと思いました。
玄関の壁が2列になり、裏側に家族の靴やサッカーアイテムを収納できるつくりが、サカママたちに好評でした。
設計士目賀田のANSWER!!
みなさんが注目した玄関の2段階収納は、扉の中に押し込むのではないので、空気の循環もしっかりしていますし、なによりしまうのも取り出すのもラクです。サッカーをするお子さまがいらっしゃるご家族にはとくにぴったりですね。
「すっきりしまって気持ちよく暮らす」というライフスタイルが簡単に叶うと思います。
「ルーフバルコニー」がサカママの2大お悩みを解決…?
松尾さん:子どもが楽しく過ごせて、ママもストレスフリーになれそうなアイデアって、思ったよりたくさんありますね。一軒家への夢がふくらんじゃいました。
池田さん:よく聞く「頭のいい子が育つ家」があるように、「サッカーファミリーが心地よく暮らせる家」も設計次第で可能なのですね。
ルーフバルコニーがお悩み解決のベストアンサー!?
設計士目賀田のANSWER!!
みなさんのお話をまとめると、「汚れを持ち込まない仕組み」と「家の中でも思いっきり遊ばせてあげたい」という2つの声があるように感じました。それには、「外でもなく、家の中でもない」という空間を広くとれると解決しそうだと思うんです。
ルーフバルコニーといって、屋根つきの「軒下空間」を玄関横につくるのはいかがでしょうか。雨が降っても子どもはサッカーの練習ができますし、ボールなども置いておけます。玄関収納~洗濯場~物干し場の動線をつくりましょう。「そんな土地はない」と思われるかもしれませんが、3畳分くらいのスペースで十分なんですよ。
サカママ4名の「理想の家」が完成!
今回の座談会で出た4名のサカママの意見をもとに、設計士の目賀田が理想の家を設計しました。
サッカージュニアもサカママも心地よく暮らせるのは、こんな家!ぜひ参考にしてください。
スポーツキッズと心地よく暮らす家づくり