創造力や探究心を育むなど、花を育てることは
子どもに良い影響を与えると考えられています。
我が子と楽しみながら花を育てるポイントについて、
「Flower Biz」「Flower Friday」を推進する
全国花き振興協議会にお話を伺いました。
花を買ってきて飾るのも良いですが、自分の手で育てればより長い期間楽しむことができます。また、種や苗を植える際に土に触れるのは、発達過程にある子どもにとっては重要なこと。土いじりをすることで五感が刺激され、脳が活性化します。雑菌に対する免疫力の向上も期待できるでしょう。
また、自分で育てていると、ご近所のお宅で咲いている花も気に留めるようになります。上手に育てている方に出会うと、自然と尊敬の気持ちが生まれ、ご近所さんとのコミュニケーションにもつながるのではないでしょうか。
ホームセンターには、シャベルや用土、植木鉢、花の苗などを始めとした多種多様なガーデニング用品が揃っており、“花育て”のスタートに一役買ってくれます。囲いと培養土を購入すれば、ご自宅の庭に花壇を作ることも可能。もっと手軽に楽しみたいなら、プランターがおすすめです。
子どもと一緒に土いじりをするなら、家にテラスや土間、スロップシンクがあると便利。家づくりの際はぜひご検討ください。
育てた花が咲いたら、家の中に飾って季節感を楽しみましょう。買ってきた花と組み合わせるのも良いですね。
ポイントは、飾る位置を固定すること。飾り棚や本棚の一角など決まった場所に飾ってみましょう。壁に掛けられる花瓶や、吊るしてグリーンを楽しむアイテムもあり、幅広いアレンジが可能です。一輪挿しから始め、ステップアップできそうであれば、部屋のインテリアや過ごし方に合った花を選ぶと楽しみが広がります。洗面室なら白っぽく清潔感のある花、リビングなら見栄えのする大きめの花という具合に工夫してみましょう。
避けた方が良いのは、エアコンの風が当たる場所や、直射日光が当たり気温の上がる窓際。乾燥や寒暖の差により、すぐにしおれてしまいます。
部屋を彩る花を見ていると、周りを掃除したくなってきませんか。花瓶を置く前に周辺を整理したり、水替えのついでに拭き掃除をしたりと、花を飾った周辺は散らかりにくいもの。散らかりやすいスペースにあえて花を置くのもおすすめです。子ども部屋に花を飾れば、子どもにも整理整頓をする習慣が身に付くかもしれません。掃除用具や小物をさっと仕舞える収納棚があればより掃除がしやすく、習慣付けやすいでしょう。
最近は、さまざまな企業で花や観葉植物をオフィスに飾って社員のリラックスにつなげる「FlowerBiz」という取り組みも行われています。ぜひご家庭でも、花の持つ癒やしのパワーを味わってみてください。
最初は育てやすい花から
子どもと一緒に花を育てるには、まず植物を好きになってもらうことが重要です。始めはパンジーやマリーゴールドなど、丈夫で育てやすい植物を選ぶのがポイント。お花屋さんで、おすすめを教えてもらいましょう。
水のやりすぎに注意!
多湿を好むもの、乾燥を好むものなど、植物によって適した水の与え方が異なります。鉢植えで育てる場合は、土の表面が完全に乾いてから水を与えましょう。与えるタイミングは夏場は夕方から夜にかけて、冬場は日中の暖かい時間帯がベター。
観察日記をつけてみよう
毎日の変化を観察日記につけると、植物の生命力を実感。また、細かく観察して書くうちに観察力も養われます。花を飾った風景を描いてみたり、押し花を作って記録していくのも楽しいですね。
アドバイス
全国花き振興協議会
川上から川下までの花産業6団体が、花の生産流通の改善および消費の増進、花き産業の振興を図ることを目的として活動する連合組織。農林水産省が推進する「くらしに花を取り入れる新需要創出事業」を実施しており、日常生活における花・緑の利用促進につながる新たな花文化を創出することを目指し「Flower Biz」「FlowerFriday」の普及に取り組んでいる。
2018年12月現在の情報となります。