目にはほとんど見えない微細なホコリをハウスダストといい、そのなかにはダニの死骸、ふん、カビ、花粉、繊維くずなどが含まれています。これらは空気中に舞い上がりやすく、体に入るとアレルギー症状やぜんそくの原因になります。粒子が小さなものは半永久的に舞い続け、大きなものは床や棚の上に落ちて、目に見えるホコリとして積み重なります。
ホコリには、排気ガスや花粉、土や砂ボコリなど外から入ってくるものと、家の中で発生するものがあります。衣類やふとんの細かな繊維くずは、衣類の脱ぎ着やふとんの上げ下ろし、カーテンの開け閉めの際にも発生します。ダニの死骸やカビ、食品くずなども室内で発生します。
ホコリがたまりやすいのは、部屋の隅や家具の後ろ。人が動くたびに舞い上がり、集まってきます。カーテンレールや照明の上など高い場所には、ちょっとした風でも舞い上がる軽いホコリがたまります。また、静電気を発生しやすい電化製品は細かいホコリを引きつけます。ホコリは上から下へと落ちてくるので、高い場所から掃除を始めます。
(1)室内に入れない!
花粉は人の髪の毛や衣服などに付着して室内に持ち込まれます。帰宅後は玄関で全身を念入りに払いましょう。また、洗濯物は屋外に干すのを控え、乾燥機を使用するか室内干しに。窓を開けて換気する場合は、花粉の飛散が少ない早朝か夜間に行います。
(2)花粉を除去する
室内に浮遊する花粉は、夜のうちに床に落ちてきます。朝一番、家族が起き出して舞い上がる前に、モップで拭き取りましょう。掃除機は排気で舞い上げてしまうので、まずは拭き掃除が基本です。
(3)空気を乾燥させない
花粉などのハウスダストは空気が乾燥すると、さらに舞いやすくなります。加湿器などを利用して湿度を40~60%に保ちましょう。花粉は湿気を含むと重みで落下します。
(4)空気清浄機を活用
空気清浄機は、空気中に浮遊する花粉・ホコリなどを吸い込みます。そのため、人の動きがある場所や、窓を正面にした壁側やエアコンの対面など、空気の流れがある場所に置くと効果的です。フィルターのお手入れも忘れずに。
●今年の花粉飛散予測は?
2017年のスギおよびヒノキの花粉(北海道はシラカバ)の飛散量は、前シーズンに比べ、九州・四国・近畿地方では非常に多く、中国・東海地方では多く、関東地方はやや少なく、東北地方、北海道では少ない見込みです。
●花粉飛散の多い日は?
風の強い晴れた日、特に昼前から午後3時までが花粉飛散のピーク。この時間はなるべく外出を控えめに。花粉飛散情報などをチェックしましょう。
●洋服や髪型も注意
外出時はめがねやゴーグル、マスク、スカーフなどで、目・鼻・口をガード。衣類は花粉がつきにくいすべすべした素材を選び、髪は束ねたり、帽子をかぶるなどして、花粉をつきにくくします。
●うがい、手洗いの習慣を
外から帰ったら、手を洗い、うがいをしましょう。目も流水で洗うと効果的です。
2016年12月現在の情報となります。