カビは気温20~30℃、湿度70%で繁殖しやすくなり、高温多湿となる梅雨時は要注意です。「湿度」「温度」「栄養」の3つのうち、1つ以上の条件を取り除けば、カビの発生を抑えることができます。
湿気をためない
部屋の中に湿気がたまる場所があると、室内の湿度が上がります。家具は壁から離して置き、風通しをよくしましょう。普段使わない部屋も、定期的に換気しましょう。
雨の日は窓を開けない
室内より屋外の湿度が高いときに窓を開けると、空気とともに外の湿気が入ってきます。窓を開けての換気は避け、除湿器やエアコンを活用して、湿度の調節をしましょう。
水蒸気を発生させない
キッチンでの調理の際や食器洗浄機からも水蒸気が発生するので、必ず換気扇を回します。洗濯の室内干しはなるべく避け、乾燥機などを利用しましょう。干す場合は、エアコンや除湿器を活用して、十分な除湿と換気を確保。
こまめな掃除で清潔に
食べこぼしやホコリ類はカビの栄養源になります。ホコリは部屋の隅や家具の裏側、窓枠やサッシなどにたまりやすいほか、寝室ではふとんや衣類から繊維ホコリが発生します。こまめな掃除を心掛けましょう。
キッチンのシンク下
水も火も使うキッチンは湿度、温度ともに高くなる場所。特にシンク下は湿気がたまりやすいうえ、排水パイプから熱も伝わり、温度も上がります。食料品を保存するのは避け、定期的に扉を開放して換気を。
バスルーム
入浴後、すぐにバスルームのドアを開けっ放しにしていると、湿気が他の部屋にも広がります。ドアを閉めて換気扇をまわし、湿気をある程度取り除いてから、ドアを開けるようにしましょう。
カビの栄養源になる皮脂や石けんなどの汚れはシャワーで洗い流す習慣に。
シューズボックス
雨に濡れたり、汗を吸った靴をシューズボックスにそのまましまうと、湿気やニオイがこもります。ひと晩置いて熱と湿気を取ってからしまいます。定期的に中の靴を全て出して風を通し、その間、扉を開けてシューズボックス内の空気も入れ換えましょう。
重曹を置いて脱臭&除湿剤に。
押し入れ・クローゼット
押し入れやクローゼットは詰め込み過ぎないようにして、通気性をよくしましょう。時々、開け放して空気の入れ換えをします。衣類やふとんは、湿気を吸着しやすいので除湿剤も有効。しまうときは、体温の温もりや汗などの湿気が抜けてからにしましょう。
梅雨時はカビを食べて増殖したり、カビと同じ環境を好む害虫に要注意。換気と掃除を心掛けてカビを発生させないことが害虫対策にもつながります。
●ヒョウダニ(チリダニ)
フケやアカを食べて増殖し、ぜんそくなどのアレルギーの原因に。掃除機だけでは生きたダニを取り除くのは難しいので、燻煙剤などで殺虫した後、掃除機をかけると効果的です。
●コナダニ
食品に発生し、カビを食べて増殖。小麦粉など粉類にも発生しやすいので、開封した後は密閉性の高い容器に入れ、可能なら冷蔵庫で保存。
●ツメダニ
ヒョウダニ、コナダニ、チャタテムシをエサに増殖。アレルギーの原因となり、刺されるとかゆみが出る。
●チャタテムシ
食品庫や書棚、畳の下、段ボール箱、クローゼットなどあらゆる場所で発生。ホコリやフケほか、カビを好み、高温多湿な場所で大繁殖することも。人を噛んだり、刺したりはしませんが、ダニのエサになるので、こまめな掃除と湿気対策で発生を防ぎましょう。
2018年4月現在の情報となります。