グリーンが部屋にあると、部屋が生き生きとした雰囲気になり、心がほっと安らぎます。インテリアとして大きな役割を果たすと同時に、新芽を出したり、枝がぐんぐん伸びたり、季節によって表情を変えたり…、小さな発見が、日々の暮らしを豊かにしてくれます。グリーンは生きもの。水をやったり、手入れをしながら成長を見守り、家族の一員のように愛情を持って一緒に暮らしましょう。
グリーンはそれぞれ個性を持っています。その個性を生かして、空間とバランスよく配置することが大切です。例えば、大きめのグリーンは天井が高く開放的な空間に。窓際に置くと屋外の植栽とのつながりが生まれ、空間に広がりが感じられます。個性的なグリーンは視線を引きつけたい玄関ホールやリビングなどに。つるが伸びる植物は高い棚の上に置くなどして、その表情を楽しみます。小さな鉢も、組み合わせを楽しみながら、いくつか並べると存在感が出ます。
最初からいくつものグリーンを育てようとすると目が届かなくなり枯らしてしまうことも。まずは、お気に入りを一鉢、育てることから始めましょう。置く場所などの環境や、ライフスタイルを考慮して、育てやすい植物を選びましょう。同じ種類の植物でも一鉢ごとに個性があるので、実際に見て購入したいですね。特に大きなグリーンを購入する場合は専門店に相談するのがおすすめです。また、鉢のデザインによっても、雰囲気はがらりと変わります。購入時に植物の成長に合った鉢を、インテリアを考慮して選び、植え替えてもらうと安心です。
リビングの窓辺に大きなグリーンを置くと、自然の安らぎ感が生まれます。写真の「アマゾンオリーブ」は葉の色が明るく、ナチュラルな雰囲気が魅力のユーカリの仲間。最近はこのような優しい表情のグリーンが人気を呼んでいるそう。明るい場所でよく育ち、成長が楽しめます。
葉の形が愛らしい、つる性の植物「シュガーバイン」。棚の上などにつるが垂れ下がるように置いたり、天板などにはわせたりして、その表情を楽しみます。窓辺やリビングの光がよく当たる場所で育てましょう。
ユニークな形に愛好家も多い多肉植物やサボテン。小さな鉢を複数並べると空間に表情が出ます。比較的乾燥に強く手間がかかりませんが、寒さに弱いので温かい環境で育てます。写真右奥グリーンの鉢は「ユーフォルビア オンコクラータ セッカ」、オレンジ色の鉢「ユーフォルビア峨眉山(ガビザン)」、ブルーの鉢「サンスベリア リトルサムライ」。
インパクトのあるフォルムが人気の「ビカクシダ(コウモリラン)」。その存在感を生かしてハンギングや壁掛けにして飾られることも多いのですが、写真のように盆栽風に仕立てると、和の調度にも合います。
植物は一般的に光がよく当たって明るく、風通しのよい場所を好みます。ただし、直射日光に当たると葉が黄色くなってしまうことがあるので、日差しの強いときはレースのカーテンを引くか、窓から離しておきます。また、エアコンの風が直接当たる場所は避けます。温度の変化に弱いので、なるべく温度差の少ないリビングなどに置くとよいでしょう。屋外に出して、強い風や直射日光に当てるのはNG。急な環境の変化がストレスとなり、葉が落ちたりして弱ったり、害虫がついてしまうこともあります。
水をやりすぎると根腐れの原因となります。土の表面が乾いたら、鉢底から流れるぐらいたっぷりとやり、根のすみずみまで行き渡らせ、鉢の中の空気も入れ替えます。サボテンや多肉植物など乾燥に強いものもあり、植物によって必要な水の量が違います。葉の様子などを観察して水やりのタイミングをつかみましょう。
毎日植物の様子をよく見ることは、害虫や病気に早く気づくことにもつながります。害虫がついてしまったら、早めに除去し、殺虫剤を株元にまいて予防します。葉裏に霧吹きで水をかけてやると、ハダニの発生予防にもなります。伸びすぎた枝や葉は見栄えが悪いだけでなく、日当たりや通気性も悪化するので、せん定を。また、葉にホコリがつくと、植物の光合成を妨げるのでときどき葉の表面を拭いてあげましょう。
※植物によってそれぞれ育て方が異なります。購入時にきちんと確認しましょう。
2016年5月現在の情報となります。