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療養病床から転換した介護老人保健施設の施設要件について

施設要件の考え方

療養病床については、これまで一般病床からの退院者の受け皿としての機能を果たしており、「療養病床から転換した介護老人保健施設」についても、現在の入所者のうち、「一定の医療サービスを必要とするものの医療の必要性が比較的低く状態が安定している者」を受け入れることから、この機能を担保する必要がある。
また、これら入所者は、「既存の介護老人保健施設」の入所者と比較し、日中・夜間等を通して一定の医療ニーズが高いと考えられ、適切な医療サービスの提供が必要な者の受け皿を確保する観点から、「療養病床から転換した介護老人保健施設」については、一定の医療サービス等を必要とする者の割合を一定程度確保する仕組みを設ける必要がある。
したがって、「療養病床から転換した介護老人保健施設」の施設要件については、上記の事項を勘案して設定を行う。

施設要件(案)

要件1)
算定日が属する月の前12月間における新規入所者のうち、医療機関から入所する者が家庭から入所する者の○倍以上であること(ただし、同要件は、平成21年4月から適用することとする)
要件2)
既存の介護老人保健施設に比べ「療養病床から転換した介護老人保健施設」での実施頻度が高い医療処置について、算定日が属する月の前3月間において同処置が行われた者が一定以上の割合で入所していること

※「一定以上の割合」については、最新データを基に算出する

要件1) 算定日が属する月の前12月間における新規入所者のうち、医療機関から入所する者が家庭から入所する者の○倍以上であること

■算出方法(案)
「H13年介護サービス施設・事業所調査」(厚生労働省統計情報部)及び「H18年慢性期入院医療の包括評価に関する調査」(厚生労働省保険局)における調査結果を基に、「療養病床から転換した介護老人保健施設」及び「既存の介護老人保健施設」について、入所前の場所が「家庭」である場合と「医療機関」である場合の比率(医療機関/家庭)算出した。
⇒その結果、「療養病床から転換した介護老人保健施設:3.2倍」「既存の介護老人保健施設:0.9倍」となった。

「療養病床から転換した介護老人保健施設」については、一般病床からの退院者の受け皿としての機能を継続することが期待されることから、「医療機関から入所する者が家庭から入所する者の○倍以上」であることを要件とする。

なお、最終的に基準を設定する際には、最新のデータをもとに、平均的な値と分散の幅を踏まえつつ設定する。また、入退所者については、月単位の変動が非常に大きいことから、一定の評価期間(12月)が必要であり、さらにこの要件については新規入所者を対象とすることから、この要件は平成21年4月から適用することが適切ではないか。

要件2) 「『既存の介護老人保健施設』に比べ『療養病床から転換した介護老人保健施設』において実施頻度が高い医療処置」について、算定日が属する月の前3月間において同処置が行われた者が一定以上の割合で入所していること

■算出方法(案)
「H13年 介護サービス施設・事業所調査」(厚生労働省統計情報部)及び「H18年 慢性期入院医療の包括評価に関する調査」(厚生労働省保険局)における調査結果を基に、「療養病床から転換した介護老人保健施設」及び「既存の介護老人保健施設」において行われている処置のうち、実施率が低い(1%未満)処置を除き、それ以外の処置で実施率に差があるもの(3倍以上)を抽出した。
⇒その結果、両施設での実施率の差が3倍以上となるのは、経管栄養(14.8/2.2=6.7倍)と喀痰吸引(7.1/1.8=3.9倍)であり、「療養病床から転換した介護老人保健施設」におけるこの2つの医療処置の実施率を用いて施設用件を設定する。

なお、最終的に基準を設定する際には、最新のデータをもとに、平均的な値と分散の幅を踏まえつつ設定する。また、当該医療処置を行っている者は月単位で変動する可能性があるため、一定の評価期間(3ヶ月)をおく必要があるのではないか。

夜間等の看護職員配置について

課題

療養病床から転換した介護老人保健施設では、夜間等において、急性憎悪への対応のほか、喀痰吸引、経管栄養等の日常的な医療処置を要する入所者が一定程度存在すると想定されることから、夜間等における看護職員の継続的な配置等が必要である。

必要看護職員数

夜間看護業務量から勘案した必要看護職員数

療養病床から転換した介護老人保健施設において夜間等に発生する看護職員の業務量を下記の方法で算出する。

  • (1)「慢性期入院医療調査※1」及び「看護必要度調査※2」結果から、夜間等に実施される看護業務、補助・間接業務を選定。
  • (2)「看護必要度調査」結果から、設定された各業務にかかる看護提供時間を算出するとともに、同調査における24時間内の各時間帯における実施頻度から、各業務の24時間内の実施時間帯分布を把握。
  • (3)「慢性期入院医療調査」結果から、療養病床から転換した介護老人保健施設に入所している者のうち、(1)で設定された業務の対象者を把握。
  • (4)(2)、(3)の結果から、「夜間等(17:00~翌9:00迄)」「深夜(21:00~翌6:00迄)」「早朝・夜間(6:00~9:00と17:00~21:00)」の各時間帯における看護業務量及び必要看護職員数を算出。
  • ※1 「慢性期入院医療調査」⇒「平成18年度慢性期入院医療の包括評価に関する調査の結果」(H19.6.13版)(厚生労働省保険局)
  • ※2 「看護必要度調査」⇒「看護必要度導入に関する調査研究」(平成13年度 (財)医療情報システム開発センター)
夜勤シフトから勘案した必要看護職員数

夜勤シフト表から、夜勤帯に必要な看護職員数(常勤換算:ただし、看護職員1人の月間夜間勤務時間が72時間を越えないこととする。)、及び各時間帯の必要看護業務量(及び職員数)を勘案しながら、実現可能な看護職員配置を設定。

<資料の出典元> 第43回社会保障審議会介護給付費分科会資料(平成19年10月12日開催)

 

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