厚労省と財務省の閣僚折衝により、2010年度の診療報酬改定の改定率が決まった。
ネットの改定率はプラス0.19%で10年ぶりのプラス改定。診療報酬本体では1.55%のプラス改定。各科改定率の内訳は、医科1.74%のプラス、歯科2.09%のプラス、調剤0.52%のプラス。
しかし、薬価は1.23%のマイナス(薬価ベースで5.75%のマイナス)、材料価格は0.13%のマイナスで、薬価と材料価格を合わせた改定率は1.36%のマイナスとなった。
併せて厚労省は、急性期入院医療に約4000億円を配分すること、再診料、診療科間の配分を見直し、救急・外科・産科・小児科を充実させることも示した。
この改定で医療費全体では約700億円の増加。2010年度の医療費を36兆8000億円とすると、本体1.55%のプラス改定で必要な財源は約5700億円。薬価と材料価格のマイナス改定で得られる5000億円を充当するほか、残りの約700億円は別途手当てされる。国庫負担ベースでは約150億円増加することとなる。