12月21日、政府は来年度予算編成で焦点となっていた2012年度診療報酬改定について、全体で0.004%のプラスとすることを決めた。
内訳としては、医師の技術料などの「本体部分」が1.379%のプラス、医薬品などの「薬価・材料部分」1.375%のマイナス。前回の2010年度に続くプラス改定となった。また、今回の決定中、本体部分の診療科別の引き上げ幅は、医科1.55%、歯科1.70%、調剤0.46%と決まったが、引き上げ分は、医師不足や過重労働が指摘されている救急や産科、小児科などの勤務医らの処遇改善や、地域医療の再生、在宅医療の充実などに重点配分する方針となっている。
一方、同時に行われる2012年度介護報酬改定(3年ごと)は1.2%の引き上げで決着。現在、介護職員の待遇改善に向け、1人あたり月1万5000円を報酬と別に支給している「処遇改善交付金」は、本年度末で廃止し、12年度からはプラスとなった報酬の中で対応する。