厚生労働省はこのたび、2010年度介護サービス事業所調査の調査結果を発表した。本調査は、介護保険制度におけるすべての施設・事業所23万4886ヶ所を対象に、2010年10月1日現在の状況について回答のあった23万1145ヶ所(ただし利用者数は9月中の数値)を集計したもの。
利用者1人当たり利用回数(=日数)をサービスの種類別でみると「小規模多機能型居宅介護」が28.9回と最も多く、次に「訪問介護」16.9回、「介護予防小規模多機能型居宅介護」15.0回、「認知症対応型通所介護」9.5回となっている。
介護保険施設の在所者の要介護度はここ数年重度化。施設別の平均要介護度は、介護老人福祉施設3.88、介護老人保健施設3.32、介護療養型医療施設4.39だった。
介護保険施設の退所後の行き先では、介護老人福祉施設は「死亡」が63.7%と最も多く、ついで「医療機関」が28.9%だった。介護老人保健施設では、「医療機関」が48.9%を占め、「家庭」が23.8%と続いた。また介護療養型医療施設では、最も多いのが「医療機関」の34.7%、「死亡」が33.0%だった。
介護保険施設の全在所者に占める「介護療養型医療施設」の割合は08年11.6%、09年10.5%と年々減少傾向で、10年も9.8%だった。「個室」の割合が最も多い介護保険施設は、介護老人福祉施設で63.1%、続いて介護老人保健施設41.9%、介護療養型医療施設の19.9%だった。