厚生労働省は、2018年度の診療報酬改定に関する基本方針骨子案を社会保障審議会医療保険部会に示した。12月上旬に基本方針を取りまとめる。
骨子案には、医師や看護師らの「働き方改革」を進め、業務効率化で負担を軽減すると明記。ICT(情報通信技術)を活用して、離れた場所の患者を診察する遠隔診療を行った際には、診療報酬を手厚くする。また、診療報酬の審査支払機関への届け出や報告手順などを簡略化し、厳しい勤務環境が指摘されている医師らの負担軽減につなげる。医師らが作業療法士など複数の専門職と連携した場合も報酬で評価する。
医療と介護の切れ目のない連携を進め、高齢者が住み慣れた地域や自宅で過ごせる「地域包括ケアシステム」の構築については、かかりつけの医療機関や薬局が、患者の健康状態を継続的に管理する取り組みも進める。
このほか、高額な薬剤が医療保険財政を圧迫している実態を踏まえ、費用対効果を評価して公定価格を設定する方針も打ち出した。