「子どもを育てやすく、かつ大人も快適に過ごせる家」を考えるこの企画。
いままさに子育てに奮闘する現役ママ社員が、
リアルな子育て現場のエピソードを話し合い、解決へのヒントを探ります。
今回のテーマは「玄関まわり」。家の顔ともいえる玄関は、家族の共有スペースであると同時に子育てにおいても重要な役割を担っています。
収納や動線の工夫で、子育てをぐっと円滑にしてくれる玄関。子育てあるあるの話を通して、玄関にどのような工夫ができるのかを考えてみました。
座談会に参加してくれたのは
濱田千秋
住宅事業推進部
西日本住宅設計室1課
一級建築士
戸建住宅の設計とインテリアを担当。2歳の女児1人の母。3人家族で3階建ての戸建に住む。
村上かをり
住宅事業推進部
西日本住宅設計室1課
一級建築士
戸建住宅の設計とインテリアを担当。19歳、14歳、10歳の3兄弟の母。5人家族でマンション住まい。
河原和美
住宅事業推進部
西日本住宅設計室1課
一級造園施工管理技士
戸建住宅の外構設計を担当。11歳、8歳の女児2人の母。4人家族で3階建ての戸建に住む。
子育て中に増えがちなモノとは?
- わが家はまだ子どもが小さいので、おむつや育児用品をネット通販で頼むことが多いです。便利なのでつい使ってしまいますが、その分ダンボールゴミもどんどんたまります。前に住んでいたマンションには捨てる場所があったけど、現在住んでいる戸建ては月に2度の回収日しか捨てられないので、タイミングを逃すと置く場所に困ってしまうんです。
- 捨てる動線を考えると土間収納がよさそうですが、次の回収日までしまい込んでおくには、それなりの収納スペースが必要ですもんね。
- 玄関まわりのお悩みといえばもうひとつ。三輪車や公園で遊ぶ用のボールなど、子どもの乗り物や遊び道具って意外と場所を取りますよね。色合いも派手なので外に置いていると通行人の目についてしまうし、かといって玄関の中に入れると動線が塞がれそうで・・・。みなさんどこに片付けているのかなと。
- 玄関まわりはけっこう課題が多いですね。何をどれだけしまうのかにどんな工夫が必要なのか、少し考えてみましょう。
玄関まわりのスペースは実際どのように使われている?
- ダンボールをしまう場所についてですが、大きめの土間収納にしまえたらそれに越したことはないのですが、敷地の都合上そこまで大きな収納を付けられない場合もあります。それと、お店の倉庫にダンボールが置かれている間にゴキブリがダンボールに卵を産み付けることがあって、それが家の中に入ってくる原因の一つでもあるらしいのです。その話を聞いてからは、なるべく家の中にダンボールを保管したくないと思っています。できれば屋外で、雨のかからないところに置き場があればいいな、と。
- 実家では、屋根を設けたサービスヤードをダンボール置き場にしています。屋外に置けるのはいいけれど、外からの景観があまりよくないです・・・。
- わが家では、子どもの乗り物も外に置きがちになっています。子ども用の遊具などはたたんで玄関まわりの収納にしまいたいけど、勝手にしまうと娘に「アレどこやったの?出して!」「いますぐ乗りたい!」と言われるので、結局は玄関外のポーチにそのまま置かれている現状が・・・。
ただ、ウチは幸い玄関ポーチが広めで屋根があり、さらにL字型の袖壁があるので、外からは子どもの乗り物がちょうど見えにくくなっていて助かっています。 - そういうポーチがあると、想定外のモノも置けて便利ですね~。例えば食品の宅配ケースとか。
- 宅配ケースは不在時に玄関の外に置きっぱなしになるので、通りから見えるところに置くと家が留守であることがわかってしまうので、防犯上の不安も少し感じています。
ダンボールにせよ、子どもの持ち物にせよ、宅配ケースにせよ、玄関内の収納に片付けようと思っていても、実際は玄関外にあふれてしまうモノも結構あるということですね。
家の設計時に玄関ポーチをはじめ、屋外のどこかに少しモノを置いたり隠したりできるスペースをとっておき、うまく活用していきたいですね。
玄関内の土間収納はこんなシーンで活躍するかも
- 私の家には玄関土間スペースが広くないので、仕方なくベビーカーをシューズボックスの前に置いているのですが、扉を開けにくい状況です。小さくても折りたたんだベビーカーを置けるスペースがあるといいなと思います。
- ウチには小・中・高の子どもがいます。小さい頃は外で遊んで帰ってくるだけで泥まみれ&砂まみれになっていましたが、大きくなってからも野球を始めたりすると、やっぱり砂まみれ。
子どもが大きくなってスポーツを始めると、汚れた靴やスポーツ用具をどこにしまうかという悩みも生じるので、やっぱり土間収納はあったほうがいいんじゃないかと思います。 - ダイワハウスが提案している「アクティブ土間」は、スポーツキッズや、アウトドア好きなご家庭にはぴったりですね。
- 私が玄関まわりで考えたいのは、玄関からお風呂までの距離。帰ってすぐに足や体を洗ったり服を脱いだりするのなら玄関からお風呂への動線は近い方がいいですよね。
- マンションでは玄関からリビングに入るまでの廊下の途中で洗面・お風呂に行ける間取りがよく見られますが、戸建住宅では玄関から直接リビング、そしてリビングを通り抜けてから洗面・お風呂というケースも見られます。これから新築される方はこれらの動線もライフスタイルに合わせて考えていくといいですね。
その他、玄関にあったらいいなと思うもの
- あと、子育てには直接関係ないのですが、以前、BEAMSさまとコラボしたときに頭から靴まで全身コーディネイトを映せる鏡を玄関土間に置きたいという要望がありました。そういう要望のある方も多いと思いますので、設計段階で計画しておくといいと思います。
まとめ
子育てを通して見えてくる玄関スペースの利用方法。新築の際には、ぜひ理想の玄関をつくり上げていただきたいと思います。
※掲載の情報は2019年11月現在のものです。
「子育てあるある」から考える 子どもを育てやすい住まいづくり