夏の暑い日中、土の温度が高くなっているときに水を与えると蒸れて根を傷めてしまいます。水やりは土が乾いているか確認し、朝か夕方の涼しい時間帯になってから、1日1回たっぷりと与えましょう。夕方になる前に鉢植えの植物が水切れを起こしてぐったりしているときは、日陰の涼しいところに移動してから水をやります。鉢ごとバケツにくんだ水に浸けて冷やし、吸水させてやるのもよいでしょう。
日当たりのよいベランダなどではコンクリートの照り返しにも要注意。コンクリートの上に直接鉢を置いておくと、鉢だけでなく、土の温度も上がります。プランター台を利用するなどして、通風を確保しましょう。また、日差しが強すぎる場合は、よしずなどで、日陰をつくってやります。
害虫の発生は5~6月、9~10月がピーク。被害を少なくするためには害虫が成長する前に発見し、取り除くこと。葉の裏にハダニやグンバイムシがいると葉の裏に斑点ができ、毛虫やミノムシが発生すると樹木の下に糞が落ちるので対策を。梅雨明け後の乾燥する時期には、ハダニがつきやすいので、定期的に殺虫剤を散布しましょう。
樹木の剪定(葉や枝の刈り込み)をせずに放置しておくと、枝が混み合い、葉は茂り放題となり、下部の葉や植栽には日光が当たりません。また、風通しも悪くなり、病気や害虫の発生も増えてしまいます。
剪定には、樹種によって適期があります。針葉樹や落葉広葉樹は10月~翌年3月の休眠期間に、常緑広葉樹は、春~夏に伸びた枝の間引きと切り詰めを行います。ただし、夏場に樹形が変わるほど大きく剪定すると木に負担がかかるので注意しましょう。
芝生は刈り込むことで目が詰まり、美しい芝が育ちます。夏場は特に生育が活発なため、月2回以上は芝刈りを。水やりは晴天が2~3日続いたら、たっぷりと与えます。
雑草は根を残さないように抜き取ります。繁殖してしまった場合は、人に無害な除草剤を選び、併用しましょう。
バラを初夏と秋の二季咲きにするには、梅雨明けとともにつぼみを摘み取り、夏は枝葉だけを茂らせて、十分に光合成させます。8月下旬には、剪定して秋の花を咲かせるために枝を伸ばしましょう。乾燥防止のため、地面にわらなどを敷いておくとよいでしょう。
●秋の花の種まき
夏の間に種をまくと、秋に花が楽しめる草花もあります。
◎コスモス
10~11月に咲く晩生種のコスモスは、種を6~7月にまくと草丈が高くなりすぎます。50cm前後で楽しむなら8月に庭や鉢に直まきします。
◎パンジー
種の発芽温度は20℃前後。8月中旬~9月上旬頃にまくと、秋から花が楽しめます。
●球根の植え付け
秋に花が咲く球根の植え付けは8月中に、晩秋から初冬に咲く球根は、8月下旬から秋分の頃に植えます。
◎リコリス
ヒガンバナの仲間。鉢植えまたは地植えで、7~8月に植える。一度植えると数年はそのままでよい。
◎サフラン
クロッカスの仲間で、雌しべは高価なスパイスとしてもよく知られています。
鉢植えまたは地植えで、8月下旬~9月中旬に植えます。
2017年5月現在の情報となります。