「お金を貯めないと…」と、ただ、漠然とお金を貯めることを考えているだけでは、
なかなか思うようには貯まりません。
お金を貯めるべき理由は大きく3つに分けられ、
これらはそれぞれ貯め方が違います。
効率的にお金を貯める方法をご紹介します。
「万が一」のための備えとして、3カ月分の生活費をすぐに
まず貯めるべきお金は万が一のときのための備え。病気や災害などの入院費用などの臨時出費はもちろん、収入が途絶えたときのために、最低でも3カ月、できれば半年分の生活費を貯めておきたいもの。残ったお金を貯めるのではなく、給与天引きなどで、お金を最初からないものと考えて貯めるのが鉄則。万が一用なので、すぐに現金化ができる銀行の普通預金に貯めておくとよいでしょう。
「目的」のために、"いつ"までに"いくら"必要かを見える化
子どもの進学やマイホームの購入やリフォーム、車の購入などライフイベントにかかる高額なお金は、いつまでにいくら貯めるべきかを明確にします。そして、他の預貯金とは完全に分けて貯めましょう。目標金額と期間が分かれば、貯蓄計画を立てられます。教育費は「学資保険」などを利用しても。ただし、元本割れがないかチェックを忘れずに。マイホームや車などのお金は「個人向け国債」などを利用しても良いですね。目的別に貯めると目標額と残高の差などが明確になり、貯めるモチベーションも上がります。
「将来」のためのお金は今から少しずつコツコツと
老後のお金は時間を味方につけたいですね。期間が長いと少額の積 立でも、まとまったお金となります。投資信託などで運用するのも一案。「少額投資非課税制度NISA」や「個人型確定拠出年金iDeCo」を利用して、税制優遇を受けながら積立投資をしても。ただし、投資運用は、万が一のお金が十分貯められてからがおすすめです。
教育費を貯めるには…
- 学資保険
子ども保険と呼ばれるものもある。両親のいずれかが契約者、子どもが被保険者となる保険。子どもの年齢にあわせて満期となり、入学のタイミング(高校、大学など)で祝い金を受け取ることができる。契約者に万が一のことがあった際に、その後の保険料払込みが免除となる保障が付いたものもある。
マイホームや車の資金を貯めるには…
- 個人向け国債
政府が発行する債券で個人でも購入できるもの。半年毎に利子が支払われ、満期になると元本が戻ってくる。
1万円から購入可能で年率0.05%の最低金利が保証されている。10年満期の変動金利型と、3年もしくは5年満期の固定金利型がある。銀行や証券会社などで購入できる。
老後の資金を貯めるには…
- 少額投資非課税制度NISA
一定金額内の投資であれば、収益が出ても課税されない税の優遇制度。一般NISA、つみたてNISA、ジュニアNISAの3つがある。1人1口座を作ることができ、例えばつみたてNISAなら非課税枠は毎年40万円まで、最長20年間非課税。 - 個人型確定拠出年金iDeCo
公的年金の上乗せとして個人で加入する私的年金。掛金、運用益、給付時に税制上の優遇措置が講じられている。自分で選んだ運用商品(定期預金、保険商品、投資信託)で掛金を運用。60歳まで掛金を拠出し60歳以降に老齢給付金を受け取ることができる。
ファイナンシャルプランナー 福一 由紀
※掲載の情報は2020年10月時点のものです。内容は変わる場合がございますので、ご了承ください。