1979年の設立から今日まで、半世紀近くにわたって進化し続ける
イタリアのラグジュアリー家具ブランド、「カッテラン イタリア」。
確かな技術やデザイン力から生み出されるアーティスティックな名品の数々は、
世界中のインテリア好きを驚かせ、魅了しています。
美と機能が調和する類まれな家具
空間の中でひときわ上質な雰囲気を身にまとい、芸術品のように優雅なたたずまいで目を引くマスターピース。イタリア・ベネト州ヴィチェンツァの家具ブランド「カッテラン イタリア」には、唯一無二の存在感が漂います。今回訪ねたのは、大阪市内にあるショールーム。カスタムオーダーキッチンブランドのクチーナとともにトータルコーディネートされた数々の名品を、一堂に見ることができます。
ショールームをご案内くださったのは、日本国内唯一の正規代理店である株式会社モーリコーポレーションの大谷 浩之さん。大谷さんはこう語ります。「美しさと機能の調和こそが、ブランドの矜持(きょうじ)なのです」。家具としての使い心地とオブジェのような美の結節点に、誰も真似することができないデザイン哲学があります。
カッテラン イタリアは、ジョルジオ・カッテランと妻のシルビアが1979年に創業。二人が共有する芸術とデザインへの情熱のもとに誕生したファミリー企業です。今でこそ建築家や外部デザイナーとのコラボレーションもありますが、企画・デザインから製品化まで、全て自社で行う稀有(けう)なブランドとして成長してきました。ミラノサローネにも毎回出展し、世界中から集まる感度の高い人々の耳目を集めます。
2014年からは長男のパオロが社長業を継承。現在はイタリア国内はもとより、ロシア、アジア、北米など、世界140以上の国・地域で展開しています。

リゾートマンションの一室をイメージしたクチーナ/カッテラン イタリアのショールームにて。手前の大きなソファは姉妹ブランド「arketipo firenze(アルケティポ フィレンツェ)」のもの
足元に描くモダンスタイルの粋
スチール加工業を発祥とするカッテラン イタリアは、自社工場の得意とする金属加工技術を駆使して、独創的なデザインを現実のものにします。自らの技術への矜持は、ブランドのアイデンティティの一つであるダイニングテーブルの脚に見てとれます。
上部の写真中央、奥に見えるダイニングテーブルは「Spyder Keramik(スパイダー ケラミック)」。クモの巣をモチーフにした交差する脚とセラミック天板がスタイリッシュな雰囲気を醸します。サソリにインスパイアされたW型の脚が特徴的な「Skorpio(スコーピオ)」、大きな鋼板を滑らかな8の字に加工して、飛ぶ蝶の羽を表現した「Butterfly Keramik(バタフライ ケラミック)」など、テーブルの概念を覆すスタイリッシュなデザインアイコンを次々と生み出しています。
「鋼板加工技術は、その強度ゆえに繊細なデザインも可能にするのです」と大谷さん。「Isabel(イザベル)」や「Norma(ノーマ)」など、その多くが女性名を冠するダイニングチェアの細い脚にも、ブランドの特徴が表れています。

Wのような脚とガラス天板を組み合わせたテーブル。センターレッグテーブルは四隅に脚がなく邪魔にならないという実用的な利点もあります

Norma Couture(ノーマ クチュール)

Nasdaq Keramik(ナスダック ケラミック)
新しいものに果敢に挑み続ける気風
かつてイタリア家具を象徴していた大理石が世界的に品薄となり高騰するようになると、カッテランイタリアはいち早くセラミック製の天板を取り入れました。大理石に比べて傷や熱や汚れに強く、耐久性があるセラミック天板は広く受け入れられ、ブランドの代名詞の一つに。毎年新しい大理石調の色柄が発表されています。
鋼板加工技術に秀でたカッテラン イタリアですが、鉄に固執せずレザーや木材やガラスなど、新しい素材にも挑戦し続けています。例えば「Maxim(マキシム)」の脚は、粘土で造形した3枚の花弁が支えるようなフォルム。土らしい自然の色合いと質感がエコロジカルな雰囲気を漂わせ、ガラスのテーブル天板越しに不思議な表情を見せています。

Maxim(マキシム)

角を落とした柔らかな印象のブックケース、Fulham(フルハム)。イタリアでは、こうしたスタイリッシュな棚を空間の間仕切りとして使う人も多いそう

Blues(ブルース)はシンメトリーで柔らかな印象の曲線を描くサイドボード

大理石のように大胆な柄と、強さ・耐久性を兼ね備えたセラミック天板
麗しい光の形と東洋へのリスペクト
「イタリアをはじめヨーロッパでは、数年前からジャパンディやオリエンタルなデザインテイストが流行し、今や一つのジャンルとして定着しています」(大谷さん)。「HIDE ME(ハイドミー)」と名付けられたパーティションは、東洋の家屋で用いられる屏風(びょうぶ)をイメージし、モダンなセンスで異素材を組み合わせたもの。3本の光の曲線が空間に浮かぶ「Katana(カタナ)」は、その名の通り、日本刀をイメージしたペンダント照明です。照明器具はこの他にも、透明なガラスのバーを束ねた「Phoenix(フェニックス)」や、有機的な円形を重ねた「Magellano(マジェッラーノ)」など、これまで目にしたことがないような姿かたちのデザインがラインナップしています。
「イタリアの家具や照明を上手に取り入れるためには、間取りの計画段階から家具をイメージするのがおすすめです」と大谷さん。ライフスタイルに合わせた家具を選ぶ観点はもちろん正解ですが、「家具がライフスタイルをつくる」という側面も大いにあるのだそう。大きなダイニングテーブルがあればそこに人が集まり、リビングに心地良いソファがあれば長い時間をそこで過ごしたくなります。
生活が変わるきっかけを与えてくれる家具選び。ぜひ、胸が高鳴る逸品に出会ってください。

必要に応じて部屋を緩やかに分けるパーティション。ユニークな異素材の組み合わせにより、重さを感じさせません
※ブランドはarketipo firenze

空間に浮かぶ3本の光は、一度見ると忘れられない斬新なデザイン

一本一本手づくりのガラスを通して、柔らかな光が広がるペンダント照明

イレギュラーな円形は職人によるハンドメイド。常に同じ形にならない一点ものの表情が魅力的
カッテラン イタリアの
生まれる場所
ブランドが本社・工場を構えるイタリア・ベネト州ヴィチェンツァは、北イタリアに位置します。世界遺産「ヴィチェンツァ市街とヴェネト地方のパッラーディオのヴィッラ」も擁する歴史ある街。周辺地域のサプライヤーと協業しながら、地域の産業を支えています。

自社工場の様子

株式会社
モーリコーポレーション
大谷 浩之さん

取材撮影協力
cattelan italia
cattelan italia JAPAN
TOKYO
〒152-0004 東京都目黒区鷹番1-2-6
TEL/ 03-5773-0722
NAGOYA
〒460-0011 名古屋市中区大須2-1-7
TEL/052-209-9199
OSAKA
〒550-0015 大阪市西区南堀江1-7-1
TEL/06-6533-3462
関連するコンテンツ
2024年12月現在の情報です。