医療と福祉のインテグレーションを目指し、
多機能ホームで地域のお年寄りの在宅生活を支える仕組みと体制をつくる
瀧井さんも、そして大和ハウスも、老人保健施設の建設には手探り状態。そこで大和ハウスの設計担当者は瀧井さんと、寝食をともにすることになるのです。「泊まり込んで、2人でいろいろ試行錯誤を繰り返したものです。ああでもない、こうしたほうがいいのでは、ここはこうではない?…と、車椅子に乗って部屋や廊下のスペースを確認したり、移動のしやすさを試してみたり、設備や機能を一つ一つ、細かな点も見落とさないように工夫に工夫を重ねました。ほんとうに大変でした。ちょっとした“プロジェクトX”です。互いに苦労したこの経験を通し同志の絆のようなものを感じたわけです。大和ハウスさんの企業姿勢には本当に感銘を受けました」と、穏やかな口調で瀧井さんは当時の様子を話してくださいました。
竣工した老人保健施設には、県内はもとより県外からも多くの人が視察に来たそうです。そして後に、これをモデルにした施設が各地に建てられるようになったのです。それ以来の二人三脚の関係で、医療法人社団慶城会、社会福祉法人清風会の施設のほとんどが大和ハウスに任せていただいています。
現在、医療法人社団慶城会と社会福祉法人清風会が運営しているのは、介護老人保健施設1ケ所、特別養護老人ホーム2ケ所(公設民営)、養護老人ホーム1ヶ所、ケアハウス1ヶ所、単独のグループホームが建設中を含めて3ケ所、グループホーム併設のデイサービス、ショートステイ機能を備えた多機能ホームが1ケ所。それらの高齢者施設を日向市域だけでなく隣接する過疎地域も含めて、要所要所に展開しておられます。
CASE4
神舞の里