地域とともに歩み、地域社会から必要とされる企業であり続けるために。
「ヤザキケアセンター/紙ふうせん」の企画、設計、施行を担当させていただいたのが大和ハウス工業シルバーエイジ研究所ですが、責任者の小沼さんは事業化にあたってとくに関心を抱かれたのが小規模多機能型介護施設です。より地域性の強いサービス形態で、地域のさまざまなニーズに柔軟に応えられるというのがその理由ですが、計画を具体的にする上でイメージは漠然としていたようです。
「さて、全体としてどういうものにしようか、どうすればいいのか・・・?。アイデアや考えはあっても全体として上手くアイデアを反映させるのが難しいんですね」。そんな時に良き相談相手になったのがシルバーエイジ研究所。
小沼さんはこう話されます。「どんな疑問や相談事にも、大和ハウスさんはすばやく的確な助言や、提案をしてくれました」。
「この施設はともに考え、ともに創った合作です」と小沼さん。「ヤザキケアセンター/紙ふうせん」には事業者とシルバーエイジ研究所双方の思いや工夫が凝縮されているといっていいでしょう。
建物の性格を簡単に説明すると、1階はデイサービスゾーン、地域交流ゾーン、自然ふれあいゾーンに区分され、2階は多機能ゾーン、居室ゾーン、地域密着ゾーン、自然ふれあいゾーンというように、スペースは明確な機能と役割を備えており、さらに空間設計はパブリックスペース、プライベートスペース、および中間ゾーンが巧みに配置されています。
なかでも施設のシンボルとなっているのが、建物の中央に設けられた吹き抜けの中庭です。ここには大きなモミジの木が植えられ、利用者の目を楽しませるだけでなく、玄関からの見通しを遮へいしたり、また2階の認知症の入居者には回廊型廊下の目印にもなったりしているそうです。
CASE5
ヤザキケアセンター紙ふうせん