ケアする人もケアされる人もみんなで一緒に幸せになる方法を考えましょう。
※ 社会福祉法人・青山会/「くわのみ荘」は「特別養護老人ホームくわのみ荘」、「くわのみ荘居宅介護支援事業所」、「くわのみ荘デイサービスセンター」、「くわのみ荘短期入所生活介護」、「くわのみ荘ホームヘルプサービス」、「熊本市在宅介護支援センターくわのみ荘」、「おもちゃ図書館わいわい」などを運営しておられます。
介護施設の運営はこれでいいのだろうか、介護する側の自己満足でやってはいないだろうか…?
介護に対して跡部尚子さんはかねてよりそんな疑問を抱いていた。そして思い立つ。「もう一度介護を見直し、自分たちの考える介護施設の運営を実践してみましょう…」と新しい取り組みをはじる。それが、社会福祉法人青山会/「くわのみ荘」が04年に開設したデイサービスセンターと共同住宅を併設した「かてて」です。熊本市の繁華街から車でおよそ15分、閑静な新興住宅地のたたずまいのなかに施設はありました。
上の原というバス停留所のちょうど前に建つ建物の外観は、教えられるまで高齢者施設だとはまったく気づかないくらい、外観的にはどう見ても瀟洒で立派な戸建住宅の趣です。バス通りを外れ、ゆるやかな短い坂をのぼるとそこに玄関と、10台以上は駐車できる広いパーキングがあります。玄関脇には木製の白いポストがぽつんと建っていて、「かてて」と書かれた表札が実にほのぼのとして印象的です。
「かてて」というのは熊本弁で「わたしも…に入れて」という意味だそうですが、この言葉の意味するところのものが、跡部さんたちが目指している介護や施設の運営を現すキーワードでもあるのです。
CASE1
かてて