先駆的住宅モデルを実践。生活のなかに医療も介護もある住宅型有料老人ホーム。
「杉の子」の青木さんと西村さんは、住宅型有料老人ホームの良さをこう語ります。「老健や特養など従来の施設サービスは、流れ作業になりがちで、入居者の方とのコミュニケーションも少なく、決まりごとや規則も多いもの。住宅型有料老人ホー厶なら、訪問介護を利用して1対1で向き合った介護ができます」と。入居者の方には、必要な介護を選択できる点もメリット。
そして、「杉の子」のように、診療所が隣接していると、入居者の方は安心して暮らすことができます。
住宅型有料老人ホームの場合、完全介護ではないからこそ、入居者の方が生き甲斐を持って生活されたり、重度の認知症でも自立度が高まることが多いそうです。「ここは、基本的には住まいですから、晩酌する方もいらっしゃれば、家族もお泊まりいただけます。完全介護は生きている感覚も薄れてきますが、私たちは、個人の自由や自分らしい生活を尊重しています」
さらに事業面でも、住宅型有料老人ホームの効用は大きいそうです。「理想に近い介護を提供できることは、スタッフのモチベーションも高め、事業の質を高める効果もあると感じますね」と、その効用を実感されています。
当初、「杉の子」の設計は、地元の建築事務所に依頼されていました。 最終的に大和ハウスに依頼された理由は、そのノウハウの深さと丁寧さ。〈シルバーエイジ研究所〉もあり、シンクタンクとしての理論も、豊富な実績も備えていることが決め手となったそうです。
「手摺りの太さやスイッチの高さ、便器の高さはもちろん、車いすで移動される場合まできめ細かく考慮してくださいました」と、大和ハウスの設計に満足されています。
また、設計において、住宅型有料老人ホームの場合、「住まい」という観点もはずせないテーマです。「入居者の方にとっては自分の家ですから、クロスの色や建具、照明まで、こだわりました。
当時は、住宅型有料老人ホームは前例も少なく、すべてが手探り状態でした。大和ハウスさんには、設計でも事業計画でも、何度も何度も納得いくまで相談にのっていただいたことが印象に残っています」
大和ハウスの住宅メーカーとしてのノウハウや実績が活きるのも、住宅型有料老人ホームなのです。
最後に、「杉の子」でもうひとつ注目すべき点は、介護老人保健施設と訪問介護事業所が隣接されており、診療所、居宅介護支援事業所、福祉用具貸与事業所が施設内にあるということ。
これら、すべてが違う法人による運営のため、各々の公平性とサービスの質が確保され、第三者的な評価機能も働きます。
「サービスの改善すべき点や優れている点を互いに共有して高め合う機能、サービスに不満があった時も、入居者の方や家族が話しやすく、事業所に相談ができて問題解決にもつながりやすいといった機能もあります」
また、特養や老健施設の場合、介護保険で決められた枠内でしかサービスを提供できないため、できることにも限界がありました。
「だから、〈住まい〉〈医療〉〈介護〉とそれぞれが独立してあり、自らの選択肢のなかから個々の要望にあわせたケアを提供できるほうがいいのです」
「杉の子」は、利用者のことが考えられた、まさに先駆的住宅モデルといえます。
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CASE3
住宅型有料老人ホーム 杉の子